「今ならハラスメントな言葉も当たり前だった」ベテラン女優が振り返る“デビュー時の記憶”
筒井真理子が主演を務める映画『波紋』が5月26日(金)より公開された。
同作は、夫の失踪がきっかけで新興宗教「緑命会」を信仰するようになった主婦・須藤依子(筒井真理子)を軸に、介護や新興宗教、障害者差別といった現代社会が抱える問題に焦点を当てた物語。
依子を演じた筒井は、作品を通して「べき・ねばならない」に縛られていた経験や、年齢とともに諦める感覚など共感することもあったそう。
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みんな危ういところを踏みとどまって生きている
「べき・ねば」に縛られて、不自由だった
――依子に共感するところはありましたか?
筒井:すごく共感する部分と、違う部分どちらもあるキャラクターでした。ただ「べき・ねば」で頑張ってきた姿は共感しましたね。映画の中で依子が「仕返しなんてしていいんですか?」って言うセリフがすごくわかるなと。
――筒井さん自身、そういう経験はあるのでしょうか?
筒井:例えばですけど、「弱い者は助けなきゃいけない」「すべての人を愛さなければいけない」とかに縛られているなと感じたことはあります。特に子供のころは、自分だけが見る日記にすら「醜い」って言葉も書けなくて、すごく不自由だったんですよ。
――少しわかる気がします。
筒井:でも、私の場合は、あるときちゃんと「ぶつけてみよう」と思ったことがあって、いざ言ってみたらどうってことなかったんです。言った後で、自分が少し震えていたことに驚きましたけど。
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