なお、人気がないからダメな男というわけではありません。婚活は身長とか髪の毛とか本人にどうしようもない要素で不人気になっている男性もいて、それらは結婚生活の幸福度と大きな関係がないのです。 結婚相談所の場合、会う前のメッセージのやりとりもないので、コミュ力は会ってみないと分かりません。ただし、チームスポーツをしていたとか、接客業の経験、離婚歴があるなどで、コミュ力があるのかもと予想できる男性はいます。 恵さんに申込みが来ていた男性の中に、交通機関に勤めるシフト勤務の男性がいました。異性をデータで見るタイプの婚活において、シフト勤務は不人気要素の一つ。ですが恵さんは「毎週末デートするよりいいです」とむしろ肯定的でした。 もう一人、離婚歴がありお子さんがいる男性もいました。婚活でバツイチはOKとしても子どもがいることを受け入れられる人は少ないため、子どもがいる方はかなり苦戦します。でも恵さんは「産んでほしいと言われなさそうなのでいいですよ」と、そこも肯定的だったのです。 こうして、6人の男性と会ってみることになりました。 「嫌じゃないなら会ってみよう」とお伝えして会ってみたのですが、はじめは4人連続で“お断り”する結果になりました。「初対面なのに子どもが何人欲しいか聞いてきて、嫌悪感を持った」という人もいたそうです。5人目の交通機関勤務の男性だけ「嫌じゃなかった」そうです。 「嫌じゃないって貴重なんですね。どうなるか分かりませんが、また食事に行く約束してます」と恵さんから連絡をもらいました。 最初に相談に来たときの恵さんが「私は結婚に向いていないとは思うけど、一生独身の覚悟を持てるほど活動もしていないので」と言っていたのを思い出します。 高望みもしないし恵さんが、結婚に向いていないとは思いません。ただし、今の婚活サービスはあまり恵さんに向いていないものが多いなと感じています。夫婦も家族も多様でいいはずなのに、婚活サービスは多様なカップルを作れるようにできていいない。歯がゆいなと思います。 ※個人が特定されないよう一部脚色してあります。 【関連記事】⇒婚活で雑に扱われる33歳女性。相手を「身長163cm“以下”」で探し始めた驚きの結果 【関連記事】⇒マッチングアプリの女性「残念な写真」図鑑。上から自撮りは“昭和の証拠” 【関連記事】⇒マッチングアプリの女性「ダメ写真」図鑑。いいねが増えても“結婚が遠のく”一枚とは？ 【関連記事】⇒「太ってなくて髪もある“普通の”男性がいい」36歳女性のカン違い婚活 【他の記事を読む】⇒連載「私が結婚できないワケ」の記事一覧はこちらへどうぞ ＜文／菊乃＞