Entertainment

サッカー日本代表・三笘薫の兄はネクストブレイク俳優。突然の公表に“妙に納得した”ワケ

晴れやかで爽快な人間性

 しかも「はい」とだけ答える結木の公表が、いかにもさりげなく、いかにもさわやかだった。  この人はほんと、絵に描いたように爽快な人だ。瀬戸内の島を舞台にした映画『凪の島』(2022年)に出演した結木に筆者がインタビューしたとき、カラッと晴れやかな雰囲気には驚いた。  複数のメディア合同での取材だったのだが、メディア間でやや質問が重複しても嫌な顔ひとつせず、丁寧に飲み込むように受け答えする。ときおり笑顔から深い味わいなのに、それでいて軽快な笑い声がこぼれるのも好印象だった。  結木が演じたのは、吃音症の漁師・浩平。心の底から優しく、ピュアな浩平が冒頭、ぎっくり腰になった仲間の漁師を担架で運んでくる場面がある。  担架を持った手が後ろ手になり、窓を叩く瞬間の表情がとにかく素晴らしかった。

お日さまのような兄弟

サッカー日本代表のユニフォーム

※イメージです

 カタール大会では、スペインやドイツなど、世界屈指の強豪国を撃破した日本代表だが、三笘を語るのに欠かせない試合が他にもある。  2020年、当時所属していた川崎フロンターレ対浦和レッズ戦で、シーズン13ゴール目を決めた瞬間だった。三笘がハートマークを作るゴールパフォーマンスが話題になったのだ。  このハートマークは、難病と戦うある小学生との約束を果たすためだった。サッカー選手が難病の子どもたちの精神的な支えになることはよくある話だが、三笘のパフォーマンスにはより特別な意味を感じた。  ハートマークから空を仰ぎ見る三笘が、ピッチで浮かべる太陽のような表情。その後のガッツポーズも素晴らしい。  弟が南国の太陽のような熱血漢なら、兄は雲間からのぞく爽やかな日差し。まるでお日さまのような兄弟ではないか。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ