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ドラマ『エルピス』の“ゲリラ放送”が現実に?『水ダウ』の“不正選挙の特集”は何だったのか

『エルピス』浅川・岸本による“ゲリラ放送”を連想

 突然の政治経済の闇に迫る内容が映し出されたが、この展開には2022年10月から12月まで放送されたドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』(カンテレ・フジテレビ系)を連想した視聴者が少なくない。
エルピス ―希望、あるいは災い―

画像:関西テレビ/フジテレビ『エルピス ―希望、あるいは災い―』公式サイトより

 同作は浅川恵那(長澤まさみ)と岸本拓朗(眞栄田郷敦)が務めるテレビ局を舞台に、政治の闇に切り込んだ社会派ドラマ。その中で『フライデーボンボン』というバラエティ番組にアナウンサーとして出演している浅川と裏方として携わっている岸本が、番組中に冤罪事件を究明したVTRをゲリラ的に流す場面がある。そのシーンを彷彿とされる“ぶっこみ”が、『水曜日のダウンタウン』でも見られたのだから、ついつい『エルピス』を連想してしまうのも無理はない。

あえて放送内容を隠していた?

 そもそも、7月5日の『水曜日のダウンタウン』の予告編では「解散ホントドッキリ」をメインに触れ、「津軽地方の不正選挙 えげつない説」については“意外なもう1企画”という表現でごまかしている。また、同番組の公式Twitterでも、説が2つ以上ある場合は放送予定の2つの説を紹介するのが通例。しかし、7月3日にツイートされた7月5日の放送を宣伝するツイートでは、「解散ホントドッキリ」を取り上げるだけ。「津軽地方の不正選挙 えげつない説」については「他」という言葉のみで紹介されており、あえて「津軽地方の不正選挙 えげつない説」を隠していた印象。
テレビ番組の制作スタッフ

写真はイメージです

 何かしらの圧力によって放送内容を変えられるリスクを計算したうえでの今回の放送だったのであれば、浅川や岸本のように制作陣による作為的かつ情熱的な仕業だった可能性を考えたくなる。  5日の放送にどのような思惑があったのかはわからない。それでも、政治経済に関心を持つ人は減り、投票数も減少の一途をたどる現代において、とても意味のあった内容だったと思う。また、政治経済を取り扱っている番組には参考にすべき点も多かったようにも感じた。 <文/望月悠木> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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