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<漫画>“列車事故の現場”で遭遇した不気味な男の正体とは…。恐怖体験をした作者を取材/後編

「黒い服の人」は一番“見たまま”に描けたかも…

『憑きそい』(扶桑社)

『憑きそい』(扶桑社)

――山森さんのホラー漫画を読むと、一度も霊を見たことがない私でも「きっと幽霊が見えたらこうなんだろうな」と感じるリアルな怖さがあります。霊の絵を描く時はどんなことを意識しているのですか? 山森めぐみ(以下、山森):実際に見た瞬間の霊は絵の通りではなかったと思うのですが、もう一度確認しようと思っても見られるものではないので、そのとき私が感じた恐怖を絵にぶつけるようにしています。怖かった記憶のイメージを描き起こす感じですね。 ――本書に収録されている「黒い服の人」は特に表情や存在感が怖くて、読んでいるだけでお祓いを受けたくなりました……。 山森:「目が合ってしまった」くらいの気持ちになっていただけたんですね(笑)。あれは見たのが1回ではなかったというのもあって、一番忠実に描けているんじゃないかと思います。

霊の影響を受けないの?

――本書では山森さんの身の回りでは取り憑かれて体調を崩したり、怖い現象が身の回りで続いてしまった人のエピソードが描かれていますが、山森さん自身は取り憑かれたかも……という経験はあるのですか? 山森:私は見えるだけで「影響を受けているな」と感じたことはないんです。私の双子の妹(漫画家の大盛のぞみさん)は取り憑かれたことがあるんですけど。 ――双子なのになぜ違うのでしょうか? 山森:昔、妹が静岡で首吊りをした人の霊に取り憑かれてお祓いに行ったことがあったんです。その時お祓いをしてくれた方に「あなた(山森さん)は先祖皆から守ってもらえるから取り憑かれることは一生ないだろう」と言われたことがありました。今のところはその言葉を信じることで言霊のようになって「私は大丈夫」と思えているのかもしれません。  その時に「姉妹2人とも平等に沢山不思議な経験をすると思う」とも言われました。それが当たっているので「私は守られている」というのも信憑性があると思っています。産まれた時間が15分くらいの差しかないのに、妹だけ守りが手薄だという……すごい気の毒なんですけど(笑)。
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足元にいたのは……人生で1番怖かった体験
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