第3話では、黒板に殺害予告を書かれて疲れきった里奈に「大丈夫か? 学校で何かいろいろ大変なんじゃないの?」と寄り添います。ここに追加されたのは、「俺が聞いてもいいことがあったら、いつでも言ってくれ」という言葉。
松下はこの追加される“ひと言”を、そっと相手に寄り添うように発します。

松下洸平写真集「体温」(マガジンハウス)
相手に自分の意見や想いを決して押しつけない。少しだけ相手の気持ちをラクにしてくれる松下の“ひと言”は、視聴者をときめかせると同時に、疲れた心に癒しも与えてくれるのです。
結局、ふたりは離婚しない選択をするのですが(今のところ)、そもそも離婚しようと思った理由も、浮気や気持ちが冷めたなどではありませんでした。
仕事の都合で時間がすれ違うようになり、里奈が自分のことを気遣ってくれるからこそ、逆に「本当は言いたいことがあるのでは?」「悟ってほしいんだろうな」と思ってしまったという蓮。自分を責めてどんどん辛くなってしまったのだと告白しました。
そして「ビビって想像して逃げんのはもうやめる。俺が、里奈の辛いこと全部聞くから言ってほしい」「ってか言え」。
松下から発せられた「ってか言え」の追加に大興奮したのは筆者だけではないはず。そのあと里奈が告げた「私、いま2周目の人生なんだ」という衝撃的な告白を、「なるほど」と受け止めたことには驚きましたが。