椿と純恋のやり取りはとても重々しく、純恋の「はっきり言葉にしてほしい」という価値観ゆえの真っすぐ過ぎる言葉にも苦しくなった。ただそれ以上に、夜々が純恋が帰る際に「恋愛で全員幸せになるなんて不可能ですよね」とつぶやいていた通り、恋愛に限らないが2人組を作ることの難しさを感じてならない。

椿は何とか個性を殺して、純恋の顔色を伺って結婚目前までこぎつけたが、結果的にはその頑張りが“仇(あだ)”となって純恋を遠ざけてしまった。気を使いすぎてもダメ、本音をぶつけすぎてもダメ。
だからこそ、それらを乗り越えて2人組を築けたことは希少であり、貴重である。
とはいえ、無事に成立した2人組が果たして、本当に想い合える関係性になっているのかはわからない。椿が言ったように“好き”というパッケージに当てはめて、2人組を作れたかのような気になっている、もしくは知らず知らずのうちに自分たちを無理やり納得させているだけのケースもないこともない。椿の言葉を通して、人間関係の難しさがどんどん丸裸にされていくように感じる3話だった。
生方美久氏の脚本はもちろんのこと、彼女とともに昨年の大ヒットドラマ『silent』(フジテレビ系)を生み出し、12月に著書『
巻き込む力がヒットを作る “想い”で動かす仕事術』が発売となるプロデューサー・村瀬健氏の手腕もおそろしい。来週は一体、心のどんな部分をえぐられるのだろうか。
<文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):
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