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秋篠宮家への国民感情が揺れる中、悠仁さまはトンボ論文内で皇室の存在意義をほのめかし?!|辛酸なめ子

赤坂御用地の池が10個以上、広大な庭園マウント?

サイトに掲載されている論文を拝見すると、まず、広大な赤坂御用地の地図が掲載されていました。複数の皇族が住まわれているにしても、51万平米はかなりの広さ。改修問題が浮上した秋篠宮邸は、ご用地の中では小さい家に見えてくる目の錯覚が。 秋篠宮家悠仁さま悠仁さまと共同執筆者は2012年から10年以上も、赤坂御用地のトンボを観察してきたようです。池の周辺などでトンボを見つけられたそうですが、「大土橋池」「心字池」「中の池」「なまず池」など、池が10個以上リストアップされ、これは、広大な庭園マウント? と思ってしまうほどです。 まず、この池のリストアップで一般人との違いを思い知らされます。改修問題どころではない、広大な土地と無尽蔵(むじんぞう)な冨。 続いて、トンボのリストが続きます。「オツネントンボ」「ホソミオツネントンボ」「ヤブヤンマ」「ギンヤンマ」「ウチワヤンマ」「ショウジョウトンボ」……など、調査によって8科38種が確認されたとのこと。もうこの御用地に住むトンボたちにも生き物として負けている気がしてきます。

論文の中でさり気なく皇室の存在意義をほのめかし?!

論文にはトンボの写真が多数収録されていますが、姿形がほっそりしてやんごとなき風情を漂(ただよ)わせているようです。悠仁さまが撮影されたものもあるそうです。 論文の最後には、赤坂御用地という土地の素晴らしさについて書かれていました。 「赤坂御用地内にはたとえ人為的要因であっても,多くのトンボ類を育むことができる多様な生息環境が保たれており,トンボ相の多様性を維持していく上で重要な役割を果たしているものと考えられる」とのことで、トンボを含めてやんごとなき生き物の生態系を守るために重要な場所だということがよくわかりました。 秋篠宮邸や御用地が広すぎて庶民の感覚とはかけ離れているのでは? と思ってしまいがちですが、生態系を次世代に引き継ぐため、これからも存続させなければならないんですね。 経費の視点を超えた、プライスレスな価値感を提示されたようです。論文の中で、さり気なく皇室の存在意義をほのめかされる悠仁さまの手腕に畏(おそ)れ入りました。 <文&イラスト/辛酸なめ子>
辛酸なめ子
東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著書は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。
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