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実写版『リトルマーメイド』に相次ぐ疑問や批判。一方で「史上最高」と高評価も/2023人気記事top5

2023年1~11月、女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとにtop5まで紹介します。こちらは、「エンタメ」ジャンルの人気記事です。(初公開日は6月日 記事は取材時の状況です) =================  5月下旬、実写版『リトル・マーメイド』が全米公開された。本作をめぐっては、主人公のアリエル役に黒人歌手が起用されて物議を醸したほか、他のキャラクターに対しても否定的な意見が上がっていた。ただ、滑り出しは好調で、批評家からも「すばらしい!」と絶賛の声が相次いでいるようだ。

満を持してリメイクされた実写版! ところが…

 1989年(日本では1991年)に公開された不朽の名作アニメ『リトル・マーメイド』の実写版としてリメイクされた本作。ディズニーの配給責任者は、米バラエティ誌にこう語っている。 「私のような年代の女性や男性に聞くと、『リトル・マーメイド』や『美女と野獣』が好きなアニメーション映画としてランクインしています。それぞれが自身の子供時代に戻る物語で、この映画は多くの人がその愛を次の世代に伝える完璧な機会なんです」  確かに、幼い頃に映画『リトル・マーメイド』を見て、感銘を受けた人は決して少なくないだろう。それだけに、物語やキャラクターに思い入れが強い人が多いようで、主人公のアリエル役に黒人歌手のハリー・ベイリーが起用されたことに異論や不満の声が相次いだ。  というのも、アニメ版『リトル・マーメイド』では、アリエルは白い肌に碧い眼、赤髪を持つキャラクターとして描かれていた。そのため、「長年親しまれたアリエルのキャラをいきなり変えるの?」「これは人種差別ではない。ただ、アリエルのイメージを壊さないで」などと訴える声が上がった。さらに、SNS上では「#NotMyAriel(私のアリエルじゃない)」というハッシュタグも登場、アニメ版アリエルを再現するために「白人女優を起用すべき」との意見まで飛び出した。
ハリー・ベイリー

実写版『リトル・マーメイド』でアリエルを演じるハリー・ベイリー

 これに対し、ディズニー傘下のテレビ局は「アニメのキャラクターにそっくりではないという理由で、才能に溢れたハリー・ベイリーを起用するというアイデアを過去にすることはできません」と異例の声明を発表した。

魚のフランダーが痩せすぎ? 公開前から相次ぐ疑問や批判

 実写版が全米公開される直前には、海の魔女アースラをめぐり、一部の人々から強い反発を受けることに。  1989年公開のアニメ版では、アースラは女装して歌やダンスを披露する“ドラァグ・クイーン”をモデルにして描かれていた。特に、当時ドラァグ・クイーンとして有名だった歌手で俳優のディヴァインを参考にしていたとされ、今回の実写版でもディヴァインからインスピレーションを得てキャラクターを設定したと関係者が明かしている。  そうしたなか、批判の矛先が向かったのは、実写版でアースラのメイクアップを担当したピーター・キング。彼は、アカデミー賞の受賞経験もある大ベテランのメイクアップアーティストなのだが、それがかえって一部のドラァグ・クイーンやLGBTQコミュニティの怒りを買うことになってしまった。
 彼らは、ドラァグ・クイーンをモデルにしているアースラのメイクアップは「クィア(性的マイノリティ)のアーティストに任せるべき」と主張。「今に敏感で、未来へのビジョンを持つ新進気鋭のLGBTQ+アーティストに仕事を与えるべきだ」と非難している。  これに対し、キングは「僕が、クィアのメイクアップアーティストのように良い仕事ができないとでも言うのか?」と反論。「自分たちの思いと違うからって人を軽蔑するのはやめてほしい」と強い不快感を示している。  さらに映画公開に先駆けて予告編が解禁された際には、主人公アリエルの親友である魚のフランダーが話題に。
実写版『リトル・マーメイド』のフランダー

「痩せすぎ」と話題になった魚のフランダー
※画像は映画・ディズニー『リトルマーメイド』の公式サイトより

 アニメ版では、黄色いボディに水色のしま模様が入り、全体的にぷっくりしていてコミカルな印象だったフランダー。ところが、実写版では、リアルな魚に近いデザインで描かれているため、違和感を覚えたファンもいた模様。SNS上では「なんかフランダーが痩せすぎなんだけど」「痩せているフランダーは見慣れない…」といったコメントも見られた。
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バッシングを受けたアリエル役俳優の評価は?
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