わたしの想いを全面的に受け止めて応援してくれるスタッフに出会えて心強かった半面、「でも、どうやって？ 本当に出られるの？」という疑問もわきました。 　そもそも抗がん剤治療の最中って、激しい運動をしていいのかな？ など、心強い言葉をもらって嬉しい気持ちになりつつも、頭の中は「？」だらけ。そんな「？」も片っ端から聞いてみました。 　まず気になったのは「フラメンコの髪型ができるウィッグがあるか？ そして発表会で踊っている最中にウィッグが飛ばないか？」ということ。 　すると、フラメンコ用の髪型ができるウィッグを探す必要はあるけれど、美容室でウィッグをアレンジして結婚式に出た人がいるので、髪型は大丈夫とのこと。そして「ウィッグが飛ぶ」問題も、いろいろとやり方があるので問題なし、ウィッグでヒップホップのダンス発表会に出た人がいるので大丈夫でしょう、とのこと。 　経験豊富なAさん、何を聞いても答えが返ってきて頼もしい！ 　抗がん剤は強い薬で白血球の数が低下し、免疫がガクンと落ちると聞いていたので「そもそもそんな免疫がガタ落ちの状態で、激しいダンスなんかして大丈夫なのかな？」という疑問もぶつけてみました。 　するとAさんは「抗がん剤治療の期間でも、元気ならどんどん動いて大丈夫ですよ！」と太鼓判を押してくれました。そしてこれから始まる抗がん剤の概要についても教えてくれました。 　個人によって治療内容に差があるのではっきりとは言えないけれど、一般的に乳がんの治療で使われる抗がん剤であれば、わたしの発表会の時期に使われるものはおそらく「3週間に一度」のサイクルで投与するものだそうです。 　打って数日間は倦怠感が出やすく、だいたい一週間後に白血球数が大きく下がる。そこから徐々に白血球の数が戻ってくるのが2週間後なので、理屈としてはそのタイミングが一番体調の良い時期のはず。 　担当医師と相談し、そのスケジュールに合わせて、いちばん元気であろうときに発表会が当たるように相談してみたらどうかしら？ と提案してくれました。