
彼とデートしたのは、ある年の12月23日。その日は、彼の車でアウトレットに行くことに。
しかし、彼の地元であるにも関わらず、彼は終始「あれ? この道であっていたっけ?」「あっ、道間違えたかも。ごめんなさい……」とブツブツ言いながら、ずっと道を間違え続けたそうです。
そんな方向音痴な彼に、亜紀さんのイライラは募ります。亜紀さんは思わず、「いちいち謝らなくていいよ」と伝えると、「はい、すみません!」と威勢よく彼から謝られ、余計にイライラ……。
いざアウトレットにつくと、今度は「どのお店に行きましょうか……。僕は、亜紀さんが行きたい店でいいですよ。どこでもいいですから……」と一言。謙虚で控えめな性格なのかもしれませんが、度が過ぎるとかえってイライラすると、亜紀さんは感じたそうです。
その後も、たいして会話が盛り上がらないまま、日もすっかり暮れてきたとのこと。亜紀さんは思わず、彼に「もう帰りたい」と本音を吐露してしまいました。
すると彼は、亜紀さんに「長時間、僕に付き合ってくれてありがとうございます。亜紀さんを楽しませることができず、すいません。でも僕は、とても楽しかったです」とニコニコ。
その後、突然彼から「これ、クリスマスプレゼントです」と、水色の小さな箱を渡されたそうです。箱は、ティファニーのものでした。
亜紀さんは思わず、彼に「付き合ってもいないのに、受け取れません」と伝えたそうです。すると、彼は「後で捨てても構わないので、貰ってください!」と言ってきたとか。
今まで覇気を感じられなかったのに、この時ばかりは妙な「覇気」を感じてしまい、渋々と受け取り、箱を開けてしまったとのこと。
箱には、ティファニー×シルバーで、ハート型のネックレスが入っていました。
デートが終わるなり、だんだん「ネックレスを貰ったことに対する、プレッシャー」を感じた亜紀さんは、「もうこれ以上、彼とデートできない」と感じ、すぐさま「プレゼントはありがとうございます。でも、これを貰ったことで、改めてあなたと向き合うことができないと感じました。そのため、もうお会いすることはできません。ごめんなさい」ときっぱり断ったとのこと。
彼からは、「僕こそ、変な気遣いをさせてしまい、申し訳ありません。ネックレスは僕からの気持ちなので、使ってもらっても、捨てて頂いても問題ありません。これからの、亜紀さんの幸せを祈っています」と返事が来たそうです。
決して悪い人ではありません。ただ、その「彼の謙虚過ぎる部分」が、亜紀さんにとってストレスやプレッシャーになっていたのも事実。
そもそもシルバーのアクセサリーとはいえ、ハイブランドなので決して安いものではありません。ましてや、「付き合う気もない」相手の場合、高級ブランドのプレゼントは重く、逆にストレスを感じたと、亜紀さんは語ります。
交際前で「関係が微妙な相手」の場合は、あまり高価なプレゼントは控えた方がいいのかもしれません。
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<文/みくまゆたん>