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亀梨和也の将軍はツンデレ?フジ版『大奥』NHK男女逆転版が忘れられない中「女のバトルもの」で威信を賭けた?!

田沼意次役の安田顕、悪代官的な悪人ぽさをくっきりと

さて。第1回でどうしても書いておきたいことがある。田沼意次のことである。 この人も歴史的には、悪い評判もあれば、いや実は功績を残しているという説もあり、いろいろな解釈のできる人物だ。男女逆転版では松下奈緒が悲劇的に演じていた。 今回の『大奥』では松島と組んで天下をとろうと暗躍しているようで、初回のラストでいきなりラスボス感を出していた。素行(そこう)が悪く手のつけられない家重に、うな重を差し出し機嫌を取っていた意次だが、実は裏で手を回し暗殺していた。 悪代官的な悪人ぽさを、安田顕が絵のようにくっきりと演じている(うな重のシーンはカメラの流れもじつによくて、職人技を感じた)。眉が眉尻に向かって半分ないのがあやしさを高めている。 前期は『セクシー田中さん』(日本テレビ)で最もセクシーなキャラ・ペルシャ料理店「Sabalan」のマスター・三好さんを演じていた俳優と同じとは思えない、このギャップ。どちらもインパクトが強いという点では遜色(そんしょく)ない。
この意次と松島に、家治と倫子が手に手を取って立ち向かってほしい。 <文/木俣冬>
木俣冬
フリーライター。ドラマ、映画、演劇などエンタメ作品に関するルポルタージュ、インタビュー、レビューなどを執筆。ノベライズも手がける。『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』など著書多数、蜷川幸雄『身体的物語論』の企画構成など。Twitter:@kamitonami
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