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「俺にできることあったら言って」と声をかけられたシングルマザー怒り狂うワケ。“優しい言葉”が暴力になるとき|ドラマ『不適切にもほどがある!』

新人たちは退職し、カウンセラーまでも休職

 退職を告げた渚が後日会社へ荷物を取りに行くと、「今、君に抜けられるのは辛い」と上司・瓜生からの引き止めにあう。その時「コピーとか弁当の手配とか雑用するために入社したんじゃない」という理由から新人APは2人とも辞めたこと、さらにはカウンセラーの池谷も精神を病んで休職したことを聞かされた。  瓜生を前に困惑している渚の前に夫の龍介が現れ、子どもの親権は渚でなく自分が持つと主張。渚はますます追いつめられる中、思わず市郎に電話をかける。

正論しか言わない“夫GPT”には心がない

 市郎が登場して「働き方ってなんだい? 働き方ってガムシャラと馬車馬以外にあるのかね?」と働き方改革に対する違和感を例のごとく歌いながら口にする。これに龍介は「一部の社員に負荷がかからないようシフトを組んで、サービス残業やオーバーワークを防ぐ、それが働き方改革」と正論を振りかざすと、市郎はすかさず「その改革、少なくとも彼女の助けになってないよね? だったら1人でやったほうがマシだって」と反論。
 そこから歌に乗せながら議論が過熱する中、これまで沈黙を保っていた渚は退職を撤回。やはり急に歌い出して瓜生に昇給や託児所の本館移動、さらには「多少残業になっても部下の企画書を読む時間ぐらい作ってください」と要求。ここで龍介が「そうやって例外を認めたらいずれ過労死が出るんだよ」「『限られた時間と予算の中で最大限の努力をしろ』と言ってる」と指摘すると、渚は「あんたは正しいだけで心がない」「あんたAIっすか? 夫GPTなんすか?」と声を荒げる。渚は鬼気迫る表情を見せて龍介を圧倒して親権を獲得。理想的な働き方を実現するための第一歩を踏み出した。
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働き方改革の“現実”を皮肉る痛快な内容
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