
内裏で会うだけではなく、今度は家にまで道兼は尋ねてくる。
当然、まひろも遭遇。部屋に逃げ込む。
しかし、ひとりになると思い立ったように琵琶を手にし、道兼の前に姿を見せる。
琵琶を弾いて見せると感激する道兼。誰に琵琶を習ったのだ、と尋ねる道兼に、まひろは母だと答え、7年前に亡くなったという。理由を尋ねられ、病だと答えるまひろ。
その場に一緒にいる為時の表情が絶妙だ。
真実を言ってはならない、しかし、言いたい気持ちは分かる。母は病で亡くなったと答えたときも、ホッとしたような、複雑な表情を見せた。
道兼が帰ってから、為時はまひろに「よく耐えてくれた」と頭を下げる。
道兼のことは許せない。しかし、道兼に気持ちを振り回されるのは嫌だ、というまひろ。それは赤染衛門の「心の中は己だけのもの」と言葉によるものなのかもしれない。
急に為時に接近した理由。おそらく、兼家の指示によるものだろう。
倒れてから、道兼が近づいたときだけ、目を覚ましているシーンがあった。しかし「為時に近づいてなんの得が?」と思っていたのだが、彼は今、花山天皇(本郷奏多)のお気に入りである。
道兼を邪険に扱う花山天皇に対して、為時は道兼が兼家から受けていた仕打ちについて口にする。道兼の痣を見て、表情が変わり、そこから対応も変わる花山天皇。
兼家の目的は、道兼を花山天皇に取り入らせることだったのだ。
ただ、観ていて道兼に同情してしまうのは為時に話す言葉の中に真実があること。
兄や弟のように愛されていない。
嘘の中に、真実が混ざることによって、周りの人間はつい信じ込んでしまうのかもしれない。
利用されていると分かっていて、それを受け入れるのは道兼にとって嬉しいことではないはずだ。