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芸歴30年を迎えた劇団ひとりが語る意外な心中「もっと上手くできるようになると思ってた」

 劇団ひとりさん(47歳)が、公開中の映画『マーダー★ミステリー ~探偵・斑目瑞男の事件簿~』に出演しました。 劇団ひとり 推理小説の登場人物となり、参加者が話し合いながら事件の解決を目指す体験型ゲームをベースにした劇場版であり、ひとりさんは主人公である探偵・斑目瑞男役、そして動画配信者を名乗る謎の男・八村輝夫を演じます。  1993年にデビューしたひとりさんは2000年にピン芸人「劇団ひとり」となり、テレビのバラエティ番組、俳優、小説家、脚本家、映画監督としてさまざまなジャンルで活躍中です。  来年には「劇団ひとり」となって25周年を迎えますが、主戦場のお笑いの仕事は、「確固たる自信みたいなのを持てないことが、すごい商売だなと思う」と言います。  今回の映画のこと、矛盾に満ちているお笑いの仕事、そして(意外な?)今後の課題について聞きました。

『ゴッドタン』以来の映画主演?

劇場版「マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿」

© 2024 劇場版「マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿」フィルムパートナーズ

――今回の映画は、『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE』以来の映画主演になるそうですね。 劇団ひとり(以下、ひとり):いや、主演じゃないと思うんですよ。主演だと思っていなかったです、今言われるまで(笑)。みんながメインキャストみたいなもんですからね。この『劇場版マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿』は、ちょっと特殊な現場なんで。そういう意味では『ゴッドタン』も特殊な現場なので主演っていう感じはしていなくて、むしろ両方ともほとんど情報を隠されたまま、何も知らないまま現場に放り出されているんで、かなり近い感じですかね。 ――ご自身としては、普通の劇映画みたいにお芝居に集中して楽しみたい気持ちも? ひとり:これはこれで楽しいですけどね。やっぱりアドリブの良さがあるし、両方とも好きです。ちゃんとセリフがあって、その一字一句の中で、どういう言い方で、どういう表情でやったらいいかすごく準備してやるっていう面白さもあるでしょうし、その場その場で、即興でやる面白さもあるでしょうし、どっちも好きです。

自分の不甲斐なさが勉強になった

劇場版「マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿」――今回の『劇場版マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿』は、後者の即興性が要求される作品だと思いますが、撮影を経て何か改めての学びや気づきはありましたか? ひとり:特になかったです(笑)。ただ、推理能力に関して言うと、自分の不甲斐なさは勉強になりました。本当にこういうの苦手なんだなと。なんならちょっと得意なんじゃないかと思ってたんですけど、こういう謎解き系は全然分かんなかったですね。しかも、あのキャラクター的に一発で正解に行くって感じじゃないので、難しかったです。 理想を言うと、この『劇場版マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿』では、本当は台本があったんじゃないかなっていうくらいの見事なアドリブと、最後の答え知ってたんじゃないの? って言われるくらいの名推理。この両方をやっぱり叩き出したいですよね。せっかく出るからには。 ――名探偵でキメたかった? ひとり:最後はやっぱり古畑任三郎バリの名推理を独白でやったらそれは気持ちいいでしょうね。で、それを当然みんなやろうとしたんですよ。でも本当にみんなズタボロで、推理内容もダメだし。頭の中整理されてないから、もう噛み噛みだし、見せられたもんじゃなかったですけど(笑)。編集にだいぶ助けられている感じです。
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