第一子誕生を報告する3月25日のInstagram投稿を確認してみよう。青空の一枚に対するキャプションにはこうある。「今まで以上にエンターテインメントと向き合い……」。なるほど、山下が根っからのエンターテイナーであることがわかる。
2年ぶりとなった2023年の三代目JSBドームツアー『三代目 J SOUL BROTHERS PRESENTS 2023“JSB LAND”』(以下、『“JSB LAND”』)では、山下がMCを担当する「山フェス」コーナーがあった。
タキシードに身を包み軽快なMCでコーナーを回す姿は、グラミー賞受賞式会場を駆け回る名司会ぶりを思わせる。自他ともに認めるエンターテイナーというわけだが、朝比奈との結婚を発表したときの写真でもタキシードが印象的だったことは記憶に新しい。
つまり、三代目JSBのMATEを心からエンターテインするのと同じように、妻である朝比奈のこともアミューズ(楽しませる)する存在。そんな“楽しませ名人”としての山下の本質的な特性を再確認することで、それがあのいいお父さん感につながるんじゃないかと筆者は思うのだ。
誰かを楽しませるためには、何より本人が心から楽しんでいなければならない。ライブ、バラエティ番組、情報番組、旅番組などなど、どんな場所、どんなシチュエーションでもその場の誰よりも楽しむ山下にぼくらは自然と元気づけられる。
『“JSB LAND”』千秋楽後の『三代目 J SOUL BROTHERS PRESENTS“JSB LAND”~AFTER PARTY~』公演もほんとうに楽しかった。メンバーが会場全体を駆け回るかくれんぼコーナーやファンと対抗の綱引きなど、エンターテイナー山下健二郎の汗が、そのまま客席にいるファンたちの目頭を熱くして、涙に変わっていたことをここに記しておきたい。