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朝ドラ『虎に翼』良キャラは女性だけじゃない!伊藤沙莉の熱量を受け止める“2人の男性”

なかなかお団子が食べられないもどかしさ

そしてなんといっても、第5話の甘味処のシーン。好物のお団子を食べようとした桂場は、寅子にさえぎられ法律を学ぶために母をどう説得したらよいか相談されました。桂場は、女性にとっての厳しい現実とともに、自分も寅子が法学を学ぶことに反対であり、「甘やかされて育ったお嬢さんは傷つき泣いて逃げ出すのがオチ」と諭します。その瞬間、寅子の母・はる(石田ゆり子)が突如現れ、「女の可能性の芽を摘んできたのは男」であり、無責任に娘の口を塞ごうとするなと返り討ちに。そのときの「お母さん?!」と驚き、あっけにとられた松山の面持ちったら!! そんな表情の緩急に、なかなかお団子が食べられないもどかしさも相まって、一気に松山の虜になってしまいました。第3週は“出番なし”でしたが、次の登場が楽しみでならないのは、筆者だけではないはず! ちなみに甘いものを目にした際の、絶妙な表情の変化も見逃せません

扱いが残念な書生・仲野太賀

もう一人注目なのはやはり、寅子の家に下宿する書生(=勉学中の若者)・佐田優三(さだ・ゆうぞう)を演じる仲野太賀です。昼は銀行で働き、夜は大学で勉学に励んでいる優三。早くに両親を亡くしており、弁護士だった父に憧れて夜学に通うも高等試験(現在の司法試験)にはなかなか合格できません。寅子にとっては、気負うことなく言いたいことが言える相手です。
佐田優三(仲野太賀)

佐田優三(仲野太賀)/『虎に翼』© NHK

この優三、作中での扱いがちょっと雑なのが面白い。登場した第1話では、寅子の兄・直道(上川周作)から、勝手に「寅子は下宿している書生(優三)との許されざる恋に落ちている」と推測されるも、寅子にきっぱり「違います」と断言される残念さ。 優三の人生における大事な高等試験の結果も、第2週冒頭には「お察しと思いますが、優三はまた試験に落ちました。今でいう司法浪人生活2年目に入ります」と、ナレーションされ、第3週冒頭には「ちなみに雄三さんはまた試験に落ちました」とまたもナレーションで、しかも早口で報告される始末。
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ほぼしゃべらずに、笑いを誘う優三
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