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今春は豊作!深夜ドラマベスト5。クドカン脚本も面白いけど、純愛の尊さNo.1は

95(キュウゴー)

King&Princeの髙橋海人が主演を務め、中川大志、松本穂香らと共演するドラマ『95(キュウゴー)』(テレビ東京系、月曜よる11時6分~)は、開局60周年のテレビ東京による力作。
早見和真『95』

早見和真『95』(角川文庫/KADOKAWA)

舞台となる1995年は、阪神・淡路大震災と地下鉄サリン事件が起こり、「1999年7月に世界滅亡」という“ノストラダムスの大予言”が多くの人に信じられていた時代。渋谷の街を生きた高校生たちの物語で、早見和真氏の同名小説が原作です。

ノスタルジーだけではない、迫りくる“熱量”

1995年に流行ったファッションや音楽、当時の渋谷カルチャーを“空気感”まで再現度高く描写している本作。当時中学生で、渋谷にやたら憧れていた筆者世代にはとにかく懐かしい! しかし、ただノスタルジーを感じる作品ではありません。“チーマー”と呼ばれる若者集団がそこかしこにいた渋谷を舞台に、「世界は終わるのか?!」「生きるとはなにか」「カッコいい大人になりたい」と、社会の仕組みや大人に抗う。そんな10代特有の不安定さとがむしゃらさを、髙橋、中川らが繊細に表現しています。 はじめ髙橋・中川の高校生役はちょっと……と思いましたが、背伸びして大人然としていた当時を感じさせていて納得! それほどに、1995年を生きた若者の圧倒的な“熱量”が画面からほとばしっています。第3話のラストはショッキングな展開となり、ますます目が離せそうにありません。今からでもまだ間に合うので、ぜひ追いついてほしい作品です!
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やたらとクセになるミステリードラマ
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