“スベりまくってきた”はんにゃ.・金田が30代後半で見つけた新たな目標|大河ドラマ『光る君へ』
芸人としてスベってる強みが生きている
俳優として活躍する芸人たちの根っこの部分は、やはりこれまでのお笑いの経験が生きている。
「ネタを作って、演じて、演出も自分でやるのがコントです。それでお客さんの前に出て、すってんてんにスベることもある。あれは防衛本能で考えないと、自分の心が壊れるぐらい、メンタルがやられますよ(笑)。
でも、そのスベってることがここに来て強みとして出ているのかな、って思うことも多くて。
日頃から、同じネタをやる際にも“なんでこんなにウケないんだ”とか“今の間(ま)がなんで違うんだ”とかって当たり前のように気にしている。そういう細かいところに気を配るのが演技に行きているのかなって。もちろん人それぞれだとは思いますけど」
令和の喜劇王を目指して
芸歴20年。“大河ドラマ出演”という、1つの目標を達成した金田さんの次なる目標を聞いてみると「これまでに平安、戦国、幕末の時代を生きたので、また違う時代にも行ってみたい」としつつ、「喜劇王」と答えてくれた。
「以前、千鳥さんの番組内で『令和の喜劇王決定戦』という企画に出させてもらいました。そのときに、ただの酔っ払いをやったら“向いてるぞ?金田、喜劇の道に行っていいんじゃないか?”って言っていただけたんです。
そんなことも後押しとなって、30代後半で芸人と俳優をやらしていただいたその先、40代では喜劇王を目指す。やりたいことと向いていることがひとつに繋がってきたのかな、と思っています」
ただ言っているだけではない。「喜劇王」になるために在すべきことについても思案済みの金田さん。
「舞台とかネタ、バラエティーは“おもしろかったよ”で終わるんですよ。でも、映像作品となると、ファンの方は何度も観てくれる。その作品に対する思い入れや熱さが伴うから。
もちろん、これからもバラエティ番組には出させていただきたいんですけど、コメディの作品を作っていかなきゃな、とは思っています。
それこそロバートの秋山さんがNetflixで『クリエイターズ・ファイル』をやっているように、喜劇的なジャパニーズコメディを演者としてやっていくことで喜劇王に近づくのかなって。ジャパニーズ喜劇王といったらやっぱり志村けんさん。それに次ぐ、というか違う形の喜劇王を目指して、模索していきます」
<取材・文/ふくだりょうこ>ふくだりょうこ
大阪府出身。大学卒業後、ゲームシナリオの執筆を中心にフリーのライターとして活動。たれ耳のうさぎと暮らしている。好きなものはお酒と読書とライブ
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