“スベりまくってきた”はんにゃ.・金田が30代後半で見つけた新たな目標|大河ドラマ『光る君へ』
大河ドラマ『光る君へ』がひとつの大きな山場を迎えようとしている。
公卿のトップとなった道長(柄本佑)。
道長の出世とともに、彼と青春時代を過ごし、切磋琢磨する藤原公任(町田啓太)、藤原行成(渡辺大知)、藤原斉信(金田哲)の状況も変化していく。
そんな斉信を演じる金田哲さん、大河への出演が決まった時の気持ちを聞くと「小さいころからの憧れだった」と言う。
【写真で振り返る斉信・金田哲さんの活躍】⇒画像をタップすると次の画像が見られます
この世界に入ったときの目標の1つが「大河ドラマに出演することだった」ときっぱりと言う金田さんは、周囲の芸人にも知られているほどの歴史好き。
「コロナ前に、吉本の企画で歴史好き芸人と行く歴史好きバスツアーがあったんですけど、当時は『真田丸』をやっていたのかな。上田城の神社の絵馬に“いつか大河ドラマに出ます”と書きました。その願いが叶ったわけですから、嬉しいなんていう言葉だけでは表現できない感情でした。選んでいただけただけで光栄でしたし、震えました」
そもそも、歴史が好きになったのは大河ドラマがきっかけだ。
好きな大河ドラマの作品について問うと「『新選組!』はDVD-BOXを買いましたし、『独眼竜政宗』は何度も見直した。僕にとって最初にハマった大河ドラマは、竹中直人さんの『秀吉』。ふんどし一丁で大根くわえている姿は忘れられないです」と表情を輝かせ、語り出す。
そんな大好きだった場所、大河ドラマに出演している金田さんは「毎回(の撮影)で、大河ドラマに出ているんだなと嬉しく思う」と話してくれた。
「セットも素晴らしいし、衣装のこだわりだとかも……。あと、大河ドラマの撮影では、スタジオを出入りするときに、自分でマイクのオン・オフを足で踏むんです。このマイクを足で踏んでスタジオに入るときは、毎回緊張します。
そして錚々たる俳優さんがいるんですから……。でも、ロバートの秋山さんがいるのは、ちょっとホッとしますけどね」と笑って話した。
大河ドラマにはロバートの秋山竜次、そして隣のスタジオで撮影をしている朝の連続テレビ小説『虎に翼』には塚地武雅がいるように、今や芸人のドラマ出演は珍しいことではない。
しかし、金田さんにとって俳優という仕事はどういった存在なのかは、聞きたくなってしまう。
問うと、金田さんは「これについても、すごく考えていて……」と口を開いた。
「イギリスでは二枚目俳優は男前で、一枚目はコメディアンなんですよね。塚地さんが昔、自虐で“芸人崩れで俳優気どりですみません”ってある俳優さんに言ったところ、“もともと映画はコメディアンのものですから、別に不思議なことじゃないですよ”って返されたそうで、そこで知ったんですけど。
コントをやっていたら、俳優はその延長線上にあるって聞いて、なるほどと思いました。よしもとの養成所・NSCでは、チャップリンやバスター・キートンを観る授業があるんですけど、それを思い出して、我々コメディアンが映像の世界で演じるのは、いたって普通のことなんだと気がつきました」とのこと。
そして「俳優をやるなら芸のことをもっと考えろ、みたいなある種、凝り固まった考えがいつの間にかなくなった」と話してくれました。
「毎回のように、大河ドラマに出ているんだな、と実感する」

俳優としても活躍する芸人たち

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