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42歳で発覚した乳がんがきっかけで夫婦関係にヒビ…治療だけじゃない“大きな不安”とは

毎週抗がん剤を打つか迷うほどの不安に襲われる

医師 そしてスタートした週に1度の抗がん剤。今回は吐き気が出にくい薬なのでそこはあまり心配しませんでしたが、その分「いつしびれが来るか」と気が気ではありません。最初の2回くらいは何もなかったのですが、3回目くらいからうっすらとしびれの副作用が発現しだしました。このしびれという感覚は、なんとも形容しがたい感覚でした。  手の指先や足の指、足の裏などが少しビリビリし、モワっとした軽い麻痺のようで、気持ち悪いのです。足の先が正座でしびれたような感覚があり、ふわふわして歩くのが怖いときもありました。 「次回はもっとしびれてしまうかもしれない」と思うと、毎週点滴を打つのが怖くて仕方ありませんでした。12回打ったらどんなことになっちゃうのだろう。  しびれの副作用は抗がん剤終了後に軽減はするようですが、確実に元に戻ると保証できるものではなく、なかには数年経っても指がしびれたままでペットボトルが開けられないとか、包丁がうまく使えないとかという人もいるそう。  実際に病院に来ている患者さんでも、まれにそういう方がいるとのことでした。まだ先が長いのに、これからの自分の人生が不便になってしまいそうで憂鬱でした。  当時、すでにメンタルが不調だったので、不安の感じ方もより大きくなってしまっていたのだと思います。毎週、抗がん剤を投与する前の診察で、先生に「しびれが怖い!!!!」と訴えて、打つかどうかを迷いまくり、なんとか打つと決断するような状況でした。

私の不安に寄り添い、策を考えてくれる先生

 担当医の先生にもしびれが強くなるのが怖いと訴え、ネットで調べたしびれに効く漢方はどうかなど、あれこれ自分なりに調べたことを先生に伝えました。  すると先生は「今のところ副作用のしびれに効く薬というのはないとされていますが、漢方でしびれをやわらげる効果が期待されるものがあります。抗がん剤の副作用に効くという実績はないのですが、それで少し気持ちが和らぐなら飲んでみますか?」と処方してくれました。  わたしがお世話になっていた病院はがんを直すだけではなく、患者さんのQOLを上げることも目標に掲げているので、自分の想いもきちんと聞き入れ、寄り添ってくれたので本当にありがたかったです。  さらに同時期に、抗がん剤治療を進めていたがん友から連絡がありました。副作用で足がパンパンになり、靴が履けなくなってしまったというのです。
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“がん友”は「つまらない」と早々に職場復帰
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