Entertainment

セックスレス夫婦が、夫婦円満のため「不倫OK」にしてみたら…幸せになれるはずが“まさかの結果”に|ドラマ『1122 いいふうふ』

このドラマが「不倫もの」になることはない

二也の恋人・柏木美月も結婚しています。つまりいわゆるダブル不倫。子育てと夫との関係に葛藤する美月を演じるのは、3月に山田裕貴との結婚を発表した西野七瀬。そして、妻と息子に正面から向き合えない不器用な美月の夫・志朗を高良健吾が演じます。
もちろん、不倫は褒められたことではありません。しかし原作を読了した筆者が思うに、このドラマがいわゆる「不倫もの」になることはないでしょう。 時間や環境によって人が良くも悪くも変化するように、夫婦の関係だって、それぞれの性の在り方だって変化します。相手や自分の変化に戸惑い傷つけ合うことも、変化を受け入れられずに逃げ出すこともあるのが人間です。たとえ世間的に“正しい”選択ではなかったとしても、それでも“いい夫婦”であろうと、幸せな生活や人生を諦めまいと奮闘する登場人物たちの“生きる力”を、筆者は原作から感じました。このドラマでも描かれる、2組の夫婦の「品行方正ではない 歪んで矛盾した夫婦関係」(本作予告より)は、きっと葛藤しながら日常を大切に守ろうと頑張る人たちの心に響くのではないでしょうか。

キレイごとではない、不器用な人間をリアルに

本作の監督を務めるのは、6月2日放送の『情熱大陸』(MBS毎日放送)でも特集された映画監督の今泉力哉氏。映画『からかい上手の高木さん』や『ちひろさん』『アンダーカレント』など、不器用な人たちが過ごす日常や心情を丁寧に描いてきた監督です。『情熱大陸』で「個人的な悩みや人に話せない恥ずかしい話こそ扱いたい」と語った今泉監督が描く“いい夫婦”にも注目です。結婚というゴール・めでたしめでたしの、その先の物語。“いい夫婦”でいようともがく登場人物たちの日常を見守りながら、自分の心にもその答えを問うてみたいと思います。
<文/鈴木まこと(tricle.ltd)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
鈴木まこと
日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:@makoto12130201
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ