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不倫相手の息子を誘惑「松本まりかにあんなふうに近づかれたら、男子高校生は…」“狂気”に期待の復讐劇『夫の家庭を壊すまで』

テンポのよさとツッコミどころを兼ね備えた展開もクセに

 原作とは少々雰囲気が異なるドラマ版『カテコワ』だが、展開の速さも印象的だ。  たとえば、復讐を決意したみのりが塾の講師として渉の前に現れるまでは一瞬で、その過程は省略される。「もう相手の息子の塾に潜り込んだの?」と驚かされるが、このスピーディな展開が視聴者を飽きさせない。
 とはいえ、「展開が速すぎる」というツッコミも生まれかねない脚色だが、このドラマはむしろ、率先してツッコミどころをつくっている。その最たるものが、主人公・みのりのバレバレすぎる行動だ。  特に第2話、理子が倒れて入院した後、「今日は遅くなる」と連絡してきた勇大が見舞いに行くのでは?と疑い、思わず自分も病院へ向かうシーン。  当然、勇大とバッティングしてしまうのだが、ニアミスどころではない急接近ぶりに「なんでこれでバレないの笑」とツッコミが殺到した。  原作ではみのりはもっと慎重で、こんな展開にはならない。ドラマはあえて思わず笑ってしまうようなトンチキな展開を加えることで、重くなりすぎる復讐劇にエンタテインメント性を加えているのではないだろうか。
『夫の家庭を壊すまで』(画像:TVer配信ページより)

『夫の家庭を壊すまで』(画像:TVer配信ページより)

 こうした要素は、松本のドラマティックな芝居と化学反応を見せ、だんだんクセになってくるのだ。  7月22日放送の第3話では理子との“直接対決”が控えており、「まりか劇場」はさらに盛り上がりそう。  見逃したという人もTVerでまだまだ追いつくことのできるドラマ『夫の家庭を壊すまで』。主人公の復讐は果たされるのか。松本まりかの演技とともに注目してほしい。 <文/新城優征>
新城優征
ドラマウォッチャー。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。
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