不倫ドロ沼は期待できず!“クズ男”の胸の内を淡々と描き「誰にも共感できない」の声も…『さっちゃん、僕は。』
「浮気・不倫」モノだが、メイン4人の「誰にも感情移入できない」の声
さっちゃんはあまりに無邪気で、重い。遠距離恋愛の彼氏にわざわざ手紙でのやり取りを求めるのだ。 原作のキャラクター像とは違って、小柄で素朴な雰囲気の俳優が起用されていることもあって実写ドラマではかなり幼くも感じられる。5年交際してきても、京介の本質や本音にはまったく気づかず、どこか恋愛ごっこ的な雰囲気が漂うのだ。 要はまだドラマでは出番が少ないが、「別宅」に盗撮カメラ・盗聴器を仕込んでおり、紫乃の不貞を把握したうえでなぜか沈黙を保っている。今後の展開のネタバレになるのでこれ以上は書かないが、要もちょっとトリッキーなキャラクターだ。
このメイン4人(要は出番が少ないが)の“こじらせ”が強いこともあって、視聴者からは「誰にも感情移入できない」という声も多く上がっている。 そのうえ、この手の作品には付きものな修羅場らしい修羅場も劇的な展開も(今のところ)なく、淡々と話が進んでいくので、どうにも盛り上がりどころがない。どこか単館系の邦画を眺めているような気分にもなる。
『さっちゃん、僕は。』は身勝手すぎる「クズ男」の物語?
新城優征
ドラマウォッチャー。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。
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