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子どもを科学嫌いにさせないためには?食育からの大事なポイント

母のレシピ本を読み漁り、高校で「調理って科学なんだ」

――露久保先生が科学に興味を持ったきっかけは何だったのですか?
女の子 子ども 料理

写真はイメージです

露久保:私の専門分野は「調理科学」なのですが、幼い頃から料理が好きで、母が沢山持っていたレシピ本を読み漁っていたんです。読んでいると、「なぜお菓子を焼くときは180度や190度がいいんだろう?」といった疑問が次々に浮かんできました。 そして高校時代の家庭科の先生が調理を科学的に教えてくれる方だったので、「調理って科学なんだ」と腑(ふ)に落ちた感覚がありました。それが、調理科学に対する興味がハッキリした瞬間でした。 ――「子どもの興味を伸ばしてあげたい」と考えている親は多いと思うのですが、ご両親に料理が好きなことを応援してもらったりしたのでしょうか? 露久保:はい、そうでした。母自身も、新しい料理に挑戦することに関心が高かったですね。母は裁縫も得意だったので、私も幼い頃から針と布とミシンが遊び道具でした。 特別なことをするというよりは、親が好きなことをしているのを間近で見たり聞いたりすることが、私自身の興味関心の広がりに大きく影響したと思います。

子どもを科学嫌いにさせないためには?

――科学的な発想をすることに対して、子どもに興味を持たせるためには何が大切なのでしょうか。
女の子 子ども 科学実験

写真はイメージです

露久保:食の実験をすると、子ども達はすごく関心を持って取り組んでくれるんです。その続きで科学的な解説を行うと「解説はつまらないから嫌だ」という子はいません。 やはり「どうしてこうなったのか知りたい」という気持ちが湧いてくるので、そういう機会を沢山作っていただいて、「面白い」という感覚を持ってもらうことが大事だと思っています。 化学式や知識を詰め込まないといけないというよりも、「科学って面白い」と感じて一緒に実験を楽しんでくれる大人が近くにいるかどうかで、子どもの興味の持ち方が変わってくるのではないでしょうか。 【前編はコチラ!露久保美夏先生インタビュー】⇒親子で料理、レシピ通りにいかない場合に子どもにかける意外な言葉とは?「失敗はない」発想に目からウロコ 【露久保美夏】東洋大学食環境科学部食環境科学科准教授。博士(学術)。専門は調理科学、食育。小学生を対象とした親子の食育プログラムや、科学実験講座を定期的に実施。「所さんの目がテン!」(日本テレビ)に不定期出演。 <文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。
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