年々左右差が拡大していく大人の眉をシンメトリー(左右対称)に描くことはプロでも至難の業です。ですがそれを「なんとなく合わせて見せるコツ」というのがあります。それが「眉頭同士をシンメトリーに合わせる」こと。ここさえクリアすれば、眉山や眉尻が多少違っていても、なんとなくシンメトリーに見えるので、絶対に押さえるべき最重要ポイントです。
顔の中心って印象を大きく左右するので、眉頭同士はズラさないようにメイクで補正しましょう。眉は生えてる通りになぞって描いてはイケナイのです。

別の人の例。眉はシンメトリーに補正しましょう
眉のデザインは「下絵が命」ですが、その下絵は必ず「パウダー」でデザインを取るのがポイントです。よく、眉毛が生えてない部分にいきなりペンシルでグリグリと塗りつぶすように描く方をお見かけしますが、それだとテカテカしたり、ベタ塗りで不自然な仕上がりになってしまいます。眉毛はフワッ、サラッとしているのが自然でキレイです。
まずはパウダーで下絵を書いて、そこから毛がないところに一本づつ書き足すようにペンシル使いで仕上げましょう。そして毛が生えてるところと、生えてないところがツートンカラーに分かれて見えないように、色を馴染ませるように調整してくださいね。

色が上下で二層に分かれていると不自然に
眉は骨格に合わせましょう、とよくお伝えするのですが、今回はNさんに似合う眉について具体的に解説します。
まずNさんの輪郭の縦横比は1:1.3なので基準値1:1.4に比べると「横優性」。さらに目の配置を測ると、やや真ん中寄りの「求心タイプ」と分かります。そういう方の場合は、眉頭は少し離すこと、そして眉山と眉尻は外に移動して、眉を全体的に大きめに描くとバランスが整います。
似合う眉をデザインする時は、「輪郭の縦横比」と「目の配置」を数値で理解すると明確に分かります。

「墨出し」して数値を入れた資料で現在地を理解する

理想の比率。自分のパーツと、理想とのギャップを、メイクで埋める/『骨格補正メイク 顔の比率を描き変えて、一生美人!』(主婦の友社)より