ザク村さんは引っ越し先の環境を整えてから、テオくんとのふたり暮らしをスタートすることに。それまでテオくんには先住犬のアーサーくん(ポメラニアン)や先住黒猫のクロエちゃんと実家で過ごしてもらうことにしました。

実家猫のクロエちゃん
お迎え当初、テオくんはクロエちゃんたちとは別の部屋で生活。ケージから出すと部屋を隅々まで探検した後、ザク村さんの膝に乗って喉を鳴らすこともありました。
クロエちゃんたちと対面を果たしたのは、お迎えから1週間後のこと。テオくんは人見知りや猫見知りはしませんでしたが、犬見知りはするタイプでアーサーくんを威嚇。クロエちゃんのことは、遊んでほしそうに追いかけまわしました。

(右下から時計回りに)テオくん、アーサーくん、クロエちゃん
当初クロエちゃんは逃げ回っていましたが、対面から1週間ほど経つと関係性に変化が。なんと、2匹は一緒に遊び始めたのです。
「ビックリしました。クロエはプライドが高いひとりっ子で猫嫌いだったので。テオくんの明るい性格のおかげかも。この子は誰からも愛される子になると思いました」
なお、テオくんがやり過ぎたとき、クロエちゃんはお姉さんとして叱り、教育しているのだとか。アーサーくんも近くに来たテオくんを遠慮がちに構うなど、お兄ちゃん風を吹かせています。

にゃん生初のちゅ~る
テオくんとの猫ライフを始めるまでザク村さんは週1回、里帰り。クロエちゃんたちとも触れ合いつつ、テオくんのかわいさにますます心を奪われていきました。
「僕の顎ヒゲが好きなようで、一緒に寝るときはたまに首元で顎にスリスリしながらゴロゴロ言って眠ります。クロエとは対照的に好奇心旺盛で活発なので、同じ猫でもこんなに性格が違うのか……と新鮮です」

子猫特有の天真爛漫さやつぶらな瞳、少し赤茶色な肉球、毛の付け根は実はグレーであることなど、挙げればキリがないほどの愛くるしい個性にザク村さんはメロメロ。
「イタズラ坊主なのに聞き分けがよくて、ビックリ。走り回っていてもケージに入れると途端に大人しくなります」

「僕が嫉妬するくらい人たらしな美形猫になってほしい。そのためには、太らせないように気をつけないと……」
そう笑うザク村さんは出会いから1カ月ほど経った2024年11月11月、待ち焦がれたテオくんとの猫ライフをスタートさせました。
見えない赤い糸で結ばれていたかのような2人は今後、どんな日常を送るのでしょうか。
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:
@yunc24291