「うさぎ飼ってる奴は人間性を疑う」好きなものを全否定される
社内でも「婚活している」と言っていたため、同僚が他部署の男性エンジニアF氏を紹介してくれます。そして、F氏と一度食事をすることになりました。
美咲さんは動物が好きで、FとやりとりしていたLINEのアイコンもうさぎでした。それなのにF氏は「
動物は臭いから無理」「
うさぎ飼ってる奴は人間性を疑う」と平気で言ってきたそうです。

短期間で2名もの男性から“人間性を疑われて”しまった美咲さん。F氏のことは断ろうと思ったのですが、紹介してきた同僚は「
そういうところもあるけど、もう一回会ったら変わるから」「彼は会いたがっていて、誘われるのを待ってるよ」としつこく言ってきました。
身近な人からの紹介は、ありがたい面もあるものの面倒くさい。そう思った彼女は、再度マッチングサービスの利用を検討しました。
結婚相談所を休んでも、結婚しないまま年齢が上がるという焦りはあったという美咲さん。
YouTube、X、ブログなどで婚活に関する発信をこれまで以上にたくさん見るようになりました。
特定の恋愛インフルエンサーのLIVE配信を毎日聞くなどして、「男性から選ばれる女性になるために○○しなければ」といった、様々な思い込みが加速していったそうです。
美咲さんの話から少し逸れますが、婚活ノウハウを見すぎると迷走する構造を解説します。
婚活がうまくいかない人には、色んなタイプがいます。しかし
婚活のアドバイスというものは、必要な人に正しく届くとは限りません。

例えば、婚活女性を以下の2タイプに分けたとします。
① どの男性と会っても「ピンとこない」と、全て断る女性
② どの男性も「いい人かもしれない」と、会った男性を断れない女性
①の「断る女性」向けの“ピンとこなくても一度は会ってみよう”といったアドバイスが②の「断れない女性」に響いてしまって疲弊を加速させたり、その逆で、「断れない女性」向けの“違和感は無視しない方がいい”というアドバイスが「断る女性」に響き、高望みをさらに正当化してしまったり、ということがよく起こります。
どちらかといえば、美咲さんは②の「断れない女性」だと思います。自分から申し込み(編集部注:結婚相談所における、相手に会ってみたいという意思表示)もして積極的だと思いますが、
恋愛経験もなく真面目であるがゆえに、婚活ノウハウが自分を責める材料にもなりやすいようなのです。