男の子の性被害は表に出にくい「傷がないからといって性被害を否定してはいけない」小児科医が警鐘
――心のケアのためには、どんなことをすればいいのでしょうか。
今西先生:各都道府県に最低1か所は「ワンストップ支援センター」(性暴力被害者に総合的な支援を提供する相談窓口)が設けられているので、そこから精神科につなげてもらうことが大事だと思います。
ただ、女の子の場合はワンストップ支援センターで対応しているのですが、男の子に対する支援についてはまだ手探りなところがあり、まだ課題があると思います。小児科でも、性被害にあった子どもには精神科に紹介状を書いてフォローするように声を掛け合っています。
子どもの性被害は、早い段階でトラウマを治療することが重要だと思います。最初にしっかり治療しないと、後々になって症状が出てくることがあるからです。
ある事例では、インターホンを鳴らされてドアを開けた後に性被害を受けた子どもが、何年か経ってからインターホンの音を聞くだけで震えが止まらなくなってしまったことがありました。思わぬところで症状が出ることがあるので、精神的なケアは非常に大切だと思います。
――性被害を司法に訴えたい場合は、何が大切なのでしょうか。
今西先生:物的証拠が大事なので、被害を示せるような画像や動画、音声などがあるなら揃えておいた方がいいです。
加害者が家族の場合は児童相談所が窓口になりますが、学校の先生などの場合は警察に行くことになります。もし警察に相手にされなければ、弁護士に相談するのも1つの手段です。ただ、訴えるためには、子どもが自分で被害について話すことができないと難しいところがあります。
もしくは、ワンストップセンターに行ってどこにどう相談するか、または訴えればよいのか、すべて案内してもらうという手段もあります。
――子どもの性被害を防ぐために、大人がするべきことは何だと思いますか?
今西先生:まずは子どもの性被害について知ってもらうことだと思います。そもそも知らなければ、防ぐことはできないですから。特に子どもの支援や教育など、子どもに関わる機会が多い方は、実際にどういう性被害があるのか知っておくことが大事なことだと思います。
もし、知り合いの子どもが性被害が疑われるようなことを言っていたら、家族間のことなら児童相談所、それ以外だったらまずは学校に相談してみるのがいいのではないかと思います。
<文/都田ミツコ>
早い段階でトラウマを治療することが重要
――心のケアのためには、どんなことをすればいいのでしょうか。
今西先生:各都道府県に最低1か所は「ワンストップ支援センター」(性暴力被害者に総合的な支援を提供する相談窓口)が設けられているので、そこから精神科につなげてもらうことが大事だと思います。
ただ、女の子の場合はワンストップ支援センターで対応しているのですが、男の子に対する支援についてはまだ手探りなところがあり、まだ課題があると思います。小児科でも、性被害にあった子どもには精神科に紹介状を書いてフォローするように声を掛け合っています。
子どもの性被害は、早い段階でトラウマを治療することが重要だと思います。最初にしっかり治療しないと、後々になって症状が出てくることがあるからです。
ある事例では、インターホンを鳴らされてドアを開けた後に性被害を受けた子どもが、何年か経ってからインターホンの音を聞くだけで震えが止まらなくなってしまったことがありました。思わぬところで症状が出ることがあるので、精神的なケアは非常に大切だと思います。
子どもの性被害を防ぐために、大人達がやるべきこと
――性被害を司法に訴えたい場合は、何が大切なのでしょうか。
今西先生:物的証拠が大事なので、被害を示せるような画像や動画、音声などがあるなら揃えておいた方がいいです。
加害者が家族の場合は児童相談所が窓口になりますが、学校の先生などの場合は警察に行くことになります。もし警察に相手にされなければ、弁護士に相談するのも1つの手段です。ただ、訴えるためには、子どもが自分で被害について話すことができないと難しいところがあります。
もしくは、ワンストップセンターに行ってどこにどう相談するか、または訴えればよいのか、すべて案内してもらうという手段もあります。
――子どもの性被害を防ぐために、大人がするべきことは何だと思いますか?
今西先生:まずは子どもの性被害について知ってもらうことだと思います。そもそも知らなければ、防ぐことはできないですから。特に子どもの支援や教育など、子どもに関わる機会が多い方は、実際にどういう性被害があるのか知っておくことが大事なことだと思います。
もし、知り合いの子どもが性被害が疑われるようなことを言っていたら、家族間のことなら児童相談所、それ以外だったらまずは学校に相談してみるのがいいのではないかと思います。
<文/都田ミツコ>都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。
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