布団から起きられず、通院のために貯金を切り崩す日々
当時の茜さんは、朝8時ごろに目が覚めたとしても、布団から起き上がるのに時間がかかって、15時過ぎにやっと起き上がれるような状態だったそうです。激減してしまった体重を戻すために薬を減らしつつも通院は続けていたので、治療費や薬代のために貯金を切り崩す日々でした。

しかし、
このころになってようやく、母親は娘を教師にすることを諦めます。教師になることを応援してくれていた当時の彼氏・達也さんとも疎遠になり、別れます。
姉にADHDのことを打ち明けたところ、「
お母さんに伝えていないけど、私も学習障害(LD)で、ディスレクシア(読み書きに困難がある障害)って診断されたんだよ」と返されます。
茜さんは自分にも姉にも発達障害があることから、ある結論に達します。それは「母もなんらかの発達障害や精神疾患なのだろう」というものです。パーソナリティ障害の可能性も考えられます。とはいえ、
母親が医療機関を受診するとは到底思えません。
お姉さんはその後、「住民基本台帳制度におけるDV等被害者への支援措置」という、DV加害者による住民票の閲覧等に制限をかける制度を利用してから、実家を出て行きました。
ちなみにこのDV等支援措置は、警察署などの相談機関で被害の相談をして支援の必要性が認められれば、「住民基本台帳事務における支援措置申出書」を市区町村に提出することで利用できます。詳しくは過去の記事<
「朝起こされるとき、母に性器を触られる」“異常すぎるDV母親”から逃れた、31歳女性の胸中>もご参照ください。
闘病に専念しはじめてから1年ほど経ち、茜さんの貯金も底をつきます。体調は万全ではなかったものの、そろそろ仕事を始めなくてはなりません。