四ツ原:個人的な見解なのですが、バーベキューのときや友だちの家にお呼ばれしたときなど、大人数で何かをする際の“タイプ”が似ている相手はうまくいきやすい印象があります。大人数のパーティーでは「台所を片付けるね」「何かできることはある?」と、家主に尋ねる人もいれば、イスに座っている人もいますよね。

『IMA IMA 03 オタクルームシェアはじめました』より
前者同士のルームシェアは、一方が忙しければもう一方が家事をやるなど、各々動くイメージです。一方、後者は相手の領分に勝手に踏み込まないという配慮がある人。はじめに決めた分担やエリアを重視する人なので、ルールをきっちり守る人同士ならうまくいくと思います。
私とエイタツさんは前者で現在うまく家事がまわっていますが、もしも私が後者のタイプの人と住んで話し合いがされない場合、お互いにストレスを抱えてしまうかもしれません。
――大人数でいるときの仕草がカギになるとは! ちなみに、家事の分担のほかに決めたルールはありますか?
四ツ原:私の提案で「夕飯は一緒に自炊をして食べる」というルールを作りました。会話の機会が減ると、ちょっとした相談がしにくくなると思ったんです。
ルームシェアをはじめる前は、お互いに“ひとりの時間を持ちたい”というのが絶対条件でした。ところが、実際に住むと顔を合わせずに過ごすほうが簡単なんですよね。私は昼型人間で漫画の作業も自宅の外ですることが多いのですが、エイタツさんは夜型で家で漫画を描く日が多い。生活のスタイルが異なると、その分問題の共有がしにくくなります。

『家政夫のナギサさん』2巻(シーモアコミックス)
たとえば、私はゴミ出しを担当しているのですが、引っ越す前は夜もゴミを出してもOKの物件でした。
でも、引っ越し先のゴミ出しは早朝のみ。ゴミ出しの日は決まった時間に起きなければならない状況がストレスになってぐったりしていると、エイタツさんが気づいてくれて「私もゴミ出しするよ」と言ってくれました。その代わり、私は新居で増えた家事を担っています。
これは一緒にいる時間が多かったから気づいてもらえたことです。本当は気づいてもらえるのを待つのではなく、私から悩みを相談するべきでしたが……。そうしたちょっとした悩みを共有しやすい環境を維持するためにも、夕食は一緒に食べています。
――なにやら“夫婦円満の秘訣”を聞いているような気がしてきました。
四ツ原:そうですね(笑)。ほかにも、1歳上の先輩と話す感覚で、親愛と敬意を持って接するように心がけています。友人関係も夫婦関係も人との付き合い方という点は同じなんですよね。
【四ツ原フリコ】
漫画家。家事が苦手なキャリアウーマンと、彼女の家で家政夫をする中年男性の2人が織りなすハートフルストーリー
『家政夫のナギサさん』(シーモアコミックス)で人気を博し、2020年にドラマ化。以降も『整形シンデレラ』(シーモアコミックス)などの作品を手掛ける。友人であり、
『ギブギブの悪魔』(新書館)にて作画を手掛ける漫画家のエイタツとの生活を描いたルームシェアエッセイ同人誌『IMAIMA オタクルームシェアはじめました』シリーズをBOOTHにてDL販売中。
<取材・文/とみたまゆり、作品クレジット/(C) 四ツ原フリコ>
とみたまゆり
週刊誌や漫画の書評などジャンルにこだわりなく執筆する中堅ライター。三毛猫が好き