──気軽に女風を利用できないのは、やはり性的なことにお金を払う行為への抵抗感なんでしょうか。
ミツル:昔から男女の間でお金を払うのは男という認識が強いからでしょうかね。「女が男を買うなんてとんでもない」と思う人もいるんでしょう。でも僕らはスキルとサービスを売っているのであって、別に体を売っているわけではない。今、社会は変わりつつあると思うんです。100年たったら、女風なんて当たり前という時代になっているかもしれない。
ヤチナツ:女風と聞いて拒絶するのは、知らないからだと思います。エステの延長線上にあるような感覚が一般的になるといいですよね。中には、「お金を払ってサービスを受けるのだから、別に浮気でも不倫でもない」と言う女性もいます。逆に、「行ったことがないけど行ってはまっちゃったらどうしよう」と言う女性もいる。
──原作の中に、75歳の女性が利用する話があります。大学に通う彼女は、最初は若い人となにを話したらいいかわからないから、おしゃべりの練習をさせてというけど、最終的には性感マッサージも受けるようになる。あのときセラピストと抱き合って「温かい」というのが印象的でした。
ヤチナツ:ご本人に取材はできなかったんですが、いい話ですよね。ひとり暮らしなどで人のぬくもりを忘れてしまった高齢女性たちにも、女風はニーズがあるんじゃないかと思います。
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女性向け風俗に通う75歳女性の“意外な目的”。お店の男性と肌を合わせて「思わず出た言葉」は<マンガ>