──俳優は7年目になるかと思いますが、今、お芝居は楽しめていますか?
水上:楽しいです。ただ、緊張はするんです。「このシーンどうしようかな」って考えていると眠れなくなりますね(笑)。
4月の頭に地方での撮影が終わって、「やっとゆっくりできる、死ぬほどゆっくりしてやろう」って思ったんですけど、気づけばもう次のことを考えちゃってるんですよね。世の中に出ていくことや、お客さんのことを考えた役作り、構築の仕方は意識します。撮影中ももちろん考えるんですけど……でも究極を言うと、自分の関わった作品がどんなふうに完成するのか見ていることが好きなんだと思います。
本当は、商業的なことはあまり考えたくないんですけどね。でも、実際は考えないといけない。いや、考えたくないって言うのは、ある意味でプロ失格な発言かもしれないけれど……それでもなるべく、そういうことにはとらわれず、自分が思う世の中にコミットしていけるような作品を作りたいと思ってます。
──約3年前にリスタートも経験されたと思いますが、その意味では何か変化を感じていますか?
水上:いやもう、最高ですね。まさに僕がやりたかったことを今やれている状態です。
そこにはもちろん初めて出てくる悩みや出来事、壁もたくさんあります。でも、そういったものとちゃんと向き合っていくことが普通の生き方だと思うんですよね。とはいえ、甘えてしまう部分もあると思うんですけど、何をやっても芝居に生きてくるわけですから、すごい職業だと思いますよ、本当に。だから、何でもやってみようって気持ちです。
──20代後半、どのように過ごしたいですか?
水上:30代前半から、自分がやりたいと思っていること……実はもうあちこちで言っているので密かにではないんですけど(笑)、それに向けての土台作りをしていきたいと思っています。より本格的に、具体的に、物事の順序や段取りを想像して、それを具現化していく。そんな時間にしたいですね、20代後半は。
──何か公言されてたのでしょうか?
水上:いや、公言まではしていないんですけど……(苦笑)。制作会社を作りたいと思ってるんです。若い方々がこの世界に興味を持ったときに、どこに行ったらいいのだろうと思うはずで。だからスタッフを育てたい、この世界が面白いと思ってもらいたい、映画を作るって楽しいと思ってもらいたい、そのための場所づくりをしたいなと思っているんです。
──20代で後進のことを考えるって、素敵なことだと思います!
水上:実現するには実績も実力も信頼もないといけないと思っているので、そういったものを具体的に構築していくことが20代後半のやること。今は準備期間かなと思っています。そもそも日本の少子化が進んでいて、そこが一番大事だと思うのですが、僕には僕のできることをっていう想いではいますね。

<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>
トキタタカシ
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、
インスタグラムにて写真レポートを行うことも。