Entertainment

「月9」63歳俳優がやたらと“萌える”。視聴者が惹かれずにはいられないワケ

円熟の表現者、中井貴一が描く長倉和平の人生

63歳の長倉和平を同じく63歳の中井貴一が演じていることもあり、より円熟味を感じさせます。脚本家・岡田惠和氏の手腕により、キャラクターが解像度高く描かれていることも、このシリーズの特徴と言えるでしょう。長倉和平が、どのような幼少期を過ごし、思春期を迎え、そして青年期を歩んできたのか。どのような日常を積み重ね、どのように家族や周囲に向き合ってきたのか。これらを、台詞や仕草のひとつひとつから視聴者に感じ取らせています。 脚本の力もありますが、やはり俳優・中井貴一の高い表現力がその最大の要因でしょう。特にそれを感じたのは第5話における娘・えりなにまつわるシーン。
カフェで仕事仲間(柳沢慎吾)に「ファザコン気味で困っている」的なことを言いながらも、えりなのことを自慢げに話す長倉和平。そのにやけ顔ときたら!「お父さん!お父さん!」と娘に懐かれたい願望や、現実には手厳しく接してくる娘をそれでも大好きな気持ちが表れていました。 すると、そんな父の姿を知ったえりなから、過去のことを回想しながら「しょうがないなって思うところもあるけど、人としては好きだなぁって思う」と告げられます。それまでの出来事を噛みしめながら、「それで十分」と涙をこらえつつ照れた顔。そして、空を見上げて亡き妻に向けて「素敵な大人になったよ。君にそっくりだ」とつぶやく慈愛に満ちた表情。 大黒柱としての苦労や子育ての悩み、妻を亡くした哀しみ、さまざまなことを経てきたからこその表情が尊くて愛おしい!「長倉和平、よかったねぇ~」と涙したのは筆者だけではないはずです。

俳優・中井貴一の凄さ

長倉和平という人物の経験や価値観、生き様が、中井貴一の演技によって深く理解できるからこそ、私たちは長倉和平に惹かれずにはいられないのではないでしょうか。改めて、俳優・中井貴一の凄さを感じました。
「続・続・最後から二番目の恋」ノベライズ

画像:『続・続・最後から二番目の恋』ノベライズ

第3話のラストでは鎌倉市長(柴田理恵)から、後継者として鎌倉市長への立候補を打診された長倉和平。その答えは未だ出ていません。5月29日に回答することになっているので、そろそろではないでしょうか。個人的には立候補して選挙に出るも落選……と予想しています。が、どんな選択をしても、長倉和平らしい毎日を見守り続けたいと思います。 【予約受付中!】⇒ノベライズ版『続・続・最後から二番目の恋』の詳細はこちら <文/鈴木まこと> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
鈴木まこと
日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:@makoto12130201
1
2
Cxense Recommend widget
Amazonで予約受付中!『続・続・最後から二番目の恋

小泉今日子、中井貴一、坂口憲二、内田有紀、飯島直子ら ファンキーなメンバーが帰ってきた!
古都・鎌倉を舞台に繰り広げられる、
笑って泣ける“大人の青春”ドラマ最新作が小説でも楽しめる!!

フジテレビ系月9ドラマを完全ノベライズ!

あなたにおすすめ