プロは知っている「防犯性が高くない住宅」に実は共通している特徴
夢のマイホームを建てるときに、窓にもこだわりたいと考える人は多いのではないでしょうか。窓は生活になくてはならないものですが、昨今は初期費用を抑えられるうえ、防犯性を高められることから、大きな窓を無駄につけないという考え方もあるそうです。YouTubeでプロならではの視点で住宅の情報を発信する、平松建築の平松明展さんが解説してくれました。
「都市部では、防犯対策に力を入れる人が増えている」と語る平松さん。窓の重要性を次のように続けます。
「泥棒専門の刑事さんの家を建てたときに、いろいろアドバイスをいただきましたが、泥棒は窓や勝手口から侵入することが多いそうです。特に窓が多い家や大きな窓がある家は、侵入されるリスクが高い。
窓が増えると初期費用が高くなってしまうデメリットもあるので、不必要な窓は付けないほうがいいという考えが広まっています。また、勝手口も極力付けないほうが安全です」
とはいえ、南側の窓は太陽の光を取り入れるために、妥協したくないという人もいるでしょう。
「確かに、南側には大きな窓を設置する家が今でも多いです。そこでオススメなのが、南側の窓だけ防犯性を高めるプランです」
防犯性の高い窓には、いくつかの種類があるそうです。
「枚数が多ければ割るのに時間がかかるよねということで作られたのが、ペアガラスやトリプルガラスといった複層ガラスです。ガラスの枚数が多ければ多いほど入りにくいですが、それでも割られてしまう欠点も。ガラスを割る枚数が増えれば抑止力になるとはいえ、泥棒の侵入を完全に防げるわけではありません。
そのため、最近、オススメすることが多いのがCPマーク(防犯性能の高い建物部品であることを示す認定マーク)が貼られている防犯フィルム付きのガラスです。特に理想的なのは、ガラスとガラスの間に防犯フィルのある合わせガラス。割ることはできますが、フィルムが付いているので手を入れられるほどの穴を開けることはできません」
防犯対策はバッチリですが、通常の窓ガラスと比べて高価なのはネック。また、防犯フィルム付きのガラスはほかにも注意点があるそう。
「ガラス2枚とフィルムの構造になるので、ほかの窓ガラスと比べて日射の遮蔽が多くなります。夏はいいのですが、冬は若干寒くなるかもしれません。そこも含めて検討するようにしてください」
窓が多くて広い家は泥棒に狙われやすい
防犯性の高い窓とは?
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