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綾瀬はるか主演<NHK土曜ドラマ>が話題!孤独死は、死ぬ予定があるひと全員が関係ある話/原作漫画カレー沢薫・自作解説

「なるようになる」と考えてしまうのが「老後」そして「死」

 正直、コロナがなければ続けられたかはわからない、コロナの中でも売れている本はある以上普通に同じ結果だった可能性はあるが、だからと言って全く同じ結果とも思えないので、あきらめがつかなくて困っている、という状態だ。  よって今からでも、連載継続できないかとあがいているし、それに賛同して、わざわざ本屋に行って本を買ってくれた読者もいるので、自分もこんなSMクラブ常連が思いついた変なプレイみたいな仕事でも、宣伝になるなら断るわけにもいかない、と思った次第である。
その後、連載は継続し2025年5月には10巻が発売されるのだった。『ひとりでしにたい10』 (モーニング KC)講談社

その後、連載は継続し2025年5月には10巻が発売されるのだった。『ひとりでしにたい10』 (モーニング KC)講談社

 依頼が異常すぎて前置きが長くなってしまったが「ひとりでしにたい」のテーマは「孤独死」「老後」「終活」そして「猫は神」である。  猫以外テンションが上がる要素が一つもないと思うかもしれないが、私もそう思う。  しかし、テンションが上がらない故に目を逸らし「なるようになる」と考えてしまうのが「老後」そして「死」なのだが、目を逸らすとなるようにならない可能性が高いのだ。

35歳女性が婚活よりも、ひとりで死ぬ「終活」へとシフト

 人間死ぬときは1人だし、独居で死んだからと言って「孤独死」などと言って悪い物のように言うのは冒涜(ぼうとく)だし、中にはもう孤独死上等掃除する人マジサーセンという境地の人もいるかもしれない。  確かに1人で死ぬことは悪くないが、死後長期気づかれず、溶解人間として発見されれば、家族や家主、周辺住民に物理的迷惑をかけるとし、誰も後処理を引き受けなかったら行政が関わることになり税金が使われるのだから、誰にでも関係がある社会問題である。  すでに迷惑上等な方も、孤独死というのはある日いきなり倒れて即死というものではない。  ゴミだらけの部屋で、誰とも関わらず、肉体的にも精神的にも長く苦しんだ末に孤独死というケースも少なくないのだ。  孤独死は良くてもこの「死ぬまで年単位で苦しむかもしれない」が良いと思えるかはまた別の話だろう。 「ひとりでしにたい」は35歳独身女「山口鳴海」が自身の伯母が「風呂場で孤独死しスープ状になって発見される」というメディアが良く報道するよう「悲惨な孤独死」を遂げたことから、自分は同じ轍は踏みたくないと行動を起こすところからはじまる。
(画像:カレー沢薫・著 ドネリー美咲・協力「ひとりでしにたい 1」 モーニングコミックス 講談社 より)

(画像:カレー沢薫・著 ドネリー美咲・協力「ひとりでしにたい 1」 モーニングコミックス 講談社 より)

 そこでまず始めたのが「婚活」である。  孤独死は独居で起こる、つまり家族さえいれば回避できる、という発想である。  しかしそれは職場の若いエリート「那須田」という男に「結婚すれば老後安泰とかw」と盛大に草を生やされ論破。
(画像:カレー沢薫・著 ドネリー美咲・協力「ひとりでしにたい 1」 モーニングコミックス 講談社 より)

(画像:カレー沢薫・著 ドネリー美咲・協力「ひとりでしにたい 1」 モーニングコミックス 講談社 より)

 言うとことは正しいが、あまりにもナメ腐った態度に怒った主人公は、婚活よりもひとりで生きて(否、愛猫「魯山人」と)ひとりで死ぬ、「終活」へとシフトしていくのだった、というのが大まかな冒頭である。
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