また当然ながら、ダウンタウンのコンビネーションも番組の魅力だった。

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浜田はスムーズな進行をしながら暴力的なツッコミや言動でゲストの面白さを引き出し、松本は的確なボケコメントを連発して笑いを何倍にも増幅させる仕掛けを披露。トーク番組ではほとんどない形のMCスタイルで、話がつまらないゲストの話題でもダウンタウンが巧妙に爆笑へ変えた。
この手法によって、同番組は何人もの名物芸能人を生み出すことに成功した。たとえば、最終回で品川祐や木村祐一が話題にしたが、梅宮辰夫、地井武男、中尾彬といった大御所俳優がバラエティ番組で活躍するきっかけを作ったのもこの番組だった。
ダウンタウンがゲストを面白く引き立てる技術によって、これらの大御所俳優だけでなく、バラエティ番組で活躍するキッカケを作った著名人は数多くいる。バラエティ業界に、貢献した番組だったと言えるだろう。
さらにスタッフたちの有能さも忘れられない。彼らが作り上げた数々のキラーコンテンツは番組を支える柱となった。
「スター覗き見ランキング」や「スターの私服」など、ゲストの私生活を明かす企画は他にない新しい切り口で大ヒットコンテンツとなった。また、「視聴者は見た!」で視聴者がゲストの私生活を暴露するという斬新な企画も展開され、バラエティの歴史を変えるようなエポックメイキングな企画を次々と生み出していった。
ダウンタウンの力量とともにスタッフたちの高い構成力が、この番組を他のトーク番組より一段上に押し上げる役割を果たしていたと言えるだろう。

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さて、誰もが納得しない形で終了した『ダウンタウンDX』だが、今回の最終回で感じられるのは、ダウンタウンがもうテレビに戻ってこないだろうということだ。
現在、浜田は現場復帰して出演も可能であり、これだけ長く続いた番組なのだから松本もコメントを寄せてもよいところだった。しかし、最終回に一切関わらないということは、コンビとしてはテレビと決別したように見える。
コンビの活躍の場となる『ダウンタウンチャンネル(仮)』は今年秋頃に開局予定とされているが、ひとまず2人での活動はチャンネルに集約する、そんな意思が『ダウンタウンDX』の最終回に現れているのではないだろうか?
これまでいくつもの笑いを生み出してきた『ダウンタウンDX』の最終回に関与しなかったダウンタウン。テレビでコンビの活躍を見ることは、もう無いのかもしれない。
<文/ゆるま小林>
ゆるま 小林
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆