失意のなかで、のぶと嵩が見つけた生きる意味に救われる
今回のヒロイン・のぶは、自分の意志や想いを信じて走れる強い女性です。結果彼女は“愛国の鑑”として祭り上げられ、教師として愛国の心を子どもたちに伝えてきました。
敗戦となり自分の在り方に苦しむのぶを支えたのは夫・次郎(中島歩)でしたが、戦後すぐに亡くなってしまいます。そんな苦しみのなかにいるのぶを4年ぶりに再会した嵩が救い上げる第63回は特に印象的でした。

空襲の焼け野原で再会したふたり。のぶは、子どもたちに向き合えなくなって教師を辞めたことを伝え、「あの子たちの自由な心を塗りつぶして、あの子たちの大切な家族を死なせて……うち、生きてていいのかな」と涙を流します。
苦しい戦地から戻り千尋の死を知った嵩は、「死んでいい命なんて、ひとつもない」と静かに返しました。どうしたらよかったのか、ふたりは語り合います。
そして嵩は言うのです。「もし逆転しない正義があるとしたら……全ての人を喜ばせる正義。僕はそれを見つけたい」と。「生きるんだ、千尋の分も、みんなの分も。のぶちゃんも生きてくれ。次郎さんの分も、のぶちゃんが大好きな子どもたちのためにも」と励ました嵩の言葉がのぶの心に救いとして深く沁みたことが分かる、とても美しいシーンでした。
すれ違いも多かったふたりの気持ちがひとつになり、希望を感じた方も多いのではないでしょうか。
後半戦に入り、のぶと嵩が夫婦になる日もそう遠くはないはずです。蘭子やメイコ(原菜乃華)の幸せな姿も観たいし、いよいよヤムおんちゃん(阿部サダヲ)も復活!ますます目が離せない朝ドラ『あんぱん』。
皆さんのお気に入りのシーンはどれですか?
<文/鈴木まこと>
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日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:
@makoto12130201