――2017年に始められたインスタグラムですが、フォロワー数が11万人を超え、同世代の女性を中心に大人気と聞いています。始めたきっかけは何だったのでしょうか?
柏木:最初はブログでした。当初は娘にスマホなども教えてもらいながら、毎日じゃないですがやっていて、そのうちお洋服についてコメントをいただくことが出てきました。それで仕事じゃない日もおしゃれして出かけたり、だんだんと習慣になりました。その流れでインスタグラムも始め、どんどんフォロワーさんが増えていきました。
――これだけのフォロワー数だと、反響を実感する瞬間も多いのではないでしょうか?
柏木:そうですね。街を歩いていて、「いつも見てます!」「楽しみにしてます!」と、たくさん声をかけられるようになりました。そういうときに、たくさんのコメントやフォロワー数を実感するようになりました。
もともとそういうつもりではなく、行った場所で美味しそうなものの写真を撮ったり、自分で作ったものを撮ったり、たまに自撮りもするのですが、そういうものが見ていただけるのかという感じです。タンスにしまいっ放しだった古いお洋服が、一番喜んでいるんじゃないかと思います(笑)。
――映画デビューが1964年ですので、そこから数えると約60年のキャリアになりますが、節目にこれまでの軌跡を振り返ったりはしますか?
柏木:昔のことを振り返ることはあまりないのですが、歳を取ると昔のことが懐かしく感じますよね。今回の書籍には後半にクロニクルを付けましたので、アルバムから古い写真を探したりしたのは懐かしかったですね。これだけ歳を重ねると、いろいろなことをやってきたなと思います。
――俳優、歌手、タレント、そして今はファッション系のインフルエンサーと言ってもいいかと思いますが、どのお仕事が一番楽しいですか?
柏木:やっぱりファッションですね。子どもの頃からそういう雑誌を見ることも好きでした。ドラマも楽しかったですが、舞台は向いてないなと思いました。やり直しがきかないから、怖くて、怖くて(笑)。
――そのお好きなファッションをテーマに今回のように書籍も出されたわけですが、ご自身の好きを通してみなさんに投げかけたいことはありますか?
柏木:SNSもそうなのですが、読んでくださる方々は、わたしよりも若い方たちなんですよ。50代、60代くらい。最初はそのことが信じられなかったのですが、やがてみなさんも70代になるわけですよね。その時にどうやって歳を重ねていこうか、不安になっている方もいると思うんです。
そんなときに元気なわたしがわんちゃんを抱っこしてカフェに行ったり、77歳のわたしが流行のものを着ていると、「安心する」とか「見本にしたい」と言ってくださる方がいるんですね。みなさん70歳を過ぎても、元気ではつらつとしていたいと思っているんですね。お花も絶やさないのですが、そういうライフスタイルが受け入れられているのかもしれません。

『YUKIKO STYLE』(講談社)
――今回の『YUKIKO STYLE』を踏まえ、次に興味があるものは何でしょうか?
柏木:わたしのお洋服やわたしがカフェでよく食べているものなどを追いかけて、同じ場所に行って同じものを食べていらっしゃる方々が多いそうなんです。靴もコラボで作らせていただいたのですが、すぐ完売してしまって。なので、またコラボで新しいデザインのものを作ったりしたいです。
ちょうど今、ひとつ考えているバッグがありまして。アイデア商品で楽しいバッグなんです。そういうことをしていきたいですね。
――いろいろなことにチャレンジし続ける、その前向きで行動力のある姿勢の秘訣は何でしょうか?
柏木:何もせずにボーッとしている時間もあるのですが、本当はボーッとしたくないので、自分でやらなくちゃいけないことをメモに書き出しているんです。全部、自分の好きなことばかり。たとえば部屋のお掃除・整理整頓をすると決めたら、済んだときにとても気持ちがいいんですよね。そうやって時間をなるべく上手く使うことと、あとは趣味ですね。やりたいことをびっしりと書き出してやる、これが大事かなと思っています。
<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>
トキタタカシ
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、
インスタグラムにて写真レポートを行うことも。