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「秋山はハマり役なのに…」ドラマ『笑ゥせぇるすまん』低評価のワケ。23分の長さが致命傷? 評価逆転の糸口は

今後、評価が上がっていくと予想する理由

 盛り上がりを欠いている理由に触れてきたが、ここから評価は上がっていくのではないかと予感している。というのも、8月1日から配信された4つのエピソードが魅力的だったからだ。  後半に“裏切り”のある9話「イン主婦エンサー」、國村隼の哀愁溢れる演技が光る10話「海馬ガム」、起承転結がわかりやすい12話「サブスクおじいちゃん」など、いずれもオチのアプローチが異なり、視聴後には違った満足感を得られる。
 とりわけ、岩崎う大(かもめんたる)が脚本を手掛ける11話「ホワイト上司」は個人的に好みだ。ハラスメントを恐れるあまり、部下に甘い対応ばかりを取ってしまう白川かぶる(勝地涼)がメインのお話。勝地がホワイト上司とブラック上司を見事に演じ分け、作品に緊張と緩和を常に与えることで独特のヒリヒリ感が醸成されている。  また、狂気を含んだネタが持ち味のかもめんたるではあるが、う大の脚本は『笑ゥせぇるすまん』との親和性がとても高い。現代人が抱えるモヤモヤ感をユーモラスかつ毒素たっぷりに表現し、令和版『笑ゥせぇるすまん』にふさわしい切り口だ。さらには、白川に常にスポットライトが当たり、喪黒はあくまで“ちょい役”として描かれている。秋山の演技もちょうど良く、コントっぽさはなく、ドラマとして見応えのある内容だった。
ドラマ『笑ゥせぇるすまん』

画像:PR TIMESより

 話によって脚本家が異なるため、すべてがすべてハマるエピソードとは限らない。順番などには囚われず、気になったエピソードから見れば、ガッカリした人の評価も変わるのではないか。 <文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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