当然ながら、ネットリテラシーやSNSの使い方などを教わっていない幼い子どもは、自分の顔がわかる写真がSNSで全世界に発信されることがどういうことかを理解していないでしょう。未就学児くらいの年齢の子どもの写真をSNSやネットに発信する上で、子ども本人から許諾を得ているわけはなく、あくまで親の判断によるものです。
ある程度の年齢になってから子どもが親に「ネットにあげた写真を削除してほしい」と申し出たり、親が勝手に自分の写真を承認欲求のためにネットに流していたことに嫌悪感を覚えたりして、親子関係に何らかの影響が出ることも考えられます。

画像:株式会社FiNC Technologiesb プレスリリースより(PRTIMES)
辻希美さんもお子さんをブログやInstagram、YouTubeで頻繁に登場させていますが、顔出しについては自分なりのルールを設けています。
三男の幸空くんについては3歳を過ぎた頃から顔出しをやめています。また、長女の希空さんについても芸能事務所に所属して芸能活動をしているものの、辻さんは自分のYouTubeに登場する希空さんについては未成年ということもあり、今でも顔を隠すという徹底ぶり。
子どもが自分の意思で出演しているものには本人に任せつつ、親のコンテンツでは顔を隠して「子どもは親の所有物ではない」という姿勢が垣間見えることも、辻さんが子育て層から根強い支持を得ている所以でしょう。
板野さんについては「2歳以降は娘の顔出しは控える」と宣言したものの、昨年には「Rosy luce」のスイムウェアの宣伝として板野さんと娘さんがお揃いの水着を着ている写真をInstagramにアップ。
ここでも娘さんの顔は隠されておらず、「これだけたくさんの親が児童ポルノや子どものプライバシーに気を付けようとしている中で、世間の常識とズレているのでは」という否定的な意見が集まっていました。

画像:株式会社Rosy luce co. プレスリリースより(PRTIMES)
一方で板野さんはAKB48としてデビューしたときが14歳。水着や下着姿でのMV撮影やグラビアも10代の頃からこなしていました。そのため、「自分がやってきたことだから違和感がないのかもしれない」として、自身の経験した“当たり前”と世間一般の“当たり前”がズレている可能性を指摘する声もありました。
先日も、家賃110万円超えとなる新居への引っ越しをInstagramや出演したテレビ番組で報告していた板野さん。自身のライフスタイルブランドの成功だけでなく、コスメブランドの海外進出、自身の妹分となるガールズグループ「RoLu ANGEL」のプロデュースなど、仕事面の順調ぶりがうかがえます。
プロ野球選手の夫と可愛らしい娘に恵まれた幸せな家庭を、全世界に発信したい気持ちが抑えられないのかもしれません。しかし、娘さんの顔出しや性的なことが想像しやすい写真を全世界に発信することのリスクとの向き合い方が、今後のママタレ人生において重要なカギとなるのではないでしょうか。
<文/エタノール純子>
エタノール純子
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中