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いつもとは違う具のおにぎりを購入して後悔したワケ…元TBSアナ・39歳が学んだ“後悔しない選択”の条件

「そうなんだけど! わかるんだけど!」

 私の好物はウニ、イクラなどの魚卵類。日頃我ながら魚卵を食べすぎかもしれない、今日は梅のおにぎりにして私もプレシャスな時間を過ごすべきなのではないか、健康体を目指すべきなのではないか、という思考がむくむくと浮かんできたのでした。  いや、でも、明太マヨおにぎりを控室で食べる時間が特別幸せな時間なんだけどなあ……うーん……とその場で逡巡した挙句、その日は梅おにぎりをむんずとつかみ、お会計へ。  そして数時間後、朝の打ち合わせを終え、控室でおにぎりが入ったビニールを開けた瞬間の私。はい、どうでしょう、なにが起きたでしょうか。  すっかり口の中はいつもの愛する明太マヨモード。わくわくしながら袋をあけたときのあの気持ちたるや。梅が出てきたときのあの何とも言えない切ない感覚たるや。  いいんですよ、たまにはいつもと違う味を楽しむことも大事だし、なにより健康に良い! しかも味もおいしい、そうなんだけど! わかるんだけど! 気持ちのままに明太マヨを選ばないで、頭で考えて梅おにぎりを選んだこと、はっきりいってちょびっと後悔したのでした(梅おにぎりは純粋に非常においしかったのです。それは断言いたします)。

「Think」が先立ってしまう現象

アンヌ遙香さん 実は最近こういう現象が本当に多い。  本当はこれが食べたい、飲みたい、あそこに行きたい、と気持ちではさまざまなアイディアがあるのに、結局脳内であれやこれやと考えているうちに、健康によさそうなほうにしよう、とか疲れなさそうな選択肢にしよう、とか、“考えた末に”なんとなく自分の中で納得できない結果を呼び起こすことが多々あるのです。  要するに、どんな選択ひとつとっても「Think」が先に立って、「Feel」したものをないがしろにしている自分がいるということ。  でもね、今年40になる私は最近すごく思うのです。職業選択の機会であっても、友人や親戚づきあいであっても、恋愛関係であっても、結局は根底にある「パッション」がずっと大事であり続けるということ。  民放アナウンサーをやめたあと、まったく違う職を選んだことがありました。もちろんその経験そのものも私の人生の大切な財産となっていますが、そこに湧き上がるパッションがあったかというと……なかなか難しかったなと今では感じます。  結局は、純粋に好きという気持ち、湧き上がるような情熱があればどんなシチュエーションでも頑張っていける、純粋に続けていきたいという気持ちこそ実は大事なのだなと最近すごく思うのです。
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パッション=Feelは馬鹿にできない
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