これまでも体力自慢だったり見栄えのために体を鍛えたりする男性アイドルは数多くいました。しかし、Kさんはこれまでのスポーツ系アイドルとは一線を画する存在として、今後の活躍が期待されています。

右端にいるのがKさん 画像:株式会社スペースシャワーネットワーク プレスリリースより(PRTIMES)
1997年生まれのKさんは、韓国のオーディション番組『I-LAND』に参戦したのが2020年で、すでに20歳を超えていました。10代でデビューするアイドルも多い中、遅咲きとも言える存在です。小学生くらいの年齢から練習生としてアイドルを目指すライバルも多い中、それまで陸上に集中していた人生を方向転換し、ダンスや歌が未経験の中でスタートするというアイドルキャリアは、並大抵の努力ではなかったはずです。
しかし、今では「&TEAM」の楽曲でKさんは長い手足と体幹を生かしたキレのあるダンスを披露しており、20歳を過ぎてからダンスを始めたとは思えないスキルを見せています。そのダンスからはプロ級のスポーツ経験を積んだ人ならではの血の滲むような努力が垣間見え、そうした背景がファンを魅了するポイントとなっています。
また、アイドルがスポーツ番組や大会などでメインキャスターとして出演することは珍しくありませんが、選手を労ったり熱く応援したりする姿がどうしても「アイドルが仕事としてやっている」と映りがちです。
しかし、Kさんの場合は選手の苦労や頑張りを同じ目線で理解しているために、選手たちへのリスペクトの言葉が偽りなく説得力のあるものとして視聴者に届いています。このような姿勢ができるアイドルは今までほとんどいなかったのではないでしょうか。
バラエティ対応力も抜群!Kさんが作る新しいスター像
そんなKさんですが、実はバラエティスキルも見逃せません。メインキャスターの織田裕二さんから話を振られても的確な言葉で切り返したり、「アイドルも陸上も両方やればいいじゃん」と無茶振りされても「影響力を考えてください」と笑いに昇華したりしています。『ラヴィット!』でもさまざまな芸人と絡んでいますが、その対応力の高さや人柄も人気を集める要因となっています。
「熱く渋いレジェンドの織田裕二さん、視聴者と同じ目線で初心者ポジションの可愛すぎる今田美桜さん、そしてプロレベルで解説してくれる本気の陸上好きで経験者のKくん。この3人のバランスは次の世界陸上でも見たい」「織田裕二さんにもしっかりリスペクトしていて礼儀正しくて素敵」と、番組には欠かせない存在となったKさん。

画像:株式会社小学館 プレスリリースより(PRTIMES)
2027年に北京で行われる次の世界陸上はもちろん、オリンピックやその他のスポーツ競技番組などでも大いに活躍する稀有な存在となるでしょう。
今年10月に韓国デビューを控えている「&TEAM」。韓国の学校では日本のような部活というものがほとんど存在せず、スポーツをやるのは本当にプロを目指す人のみ、それ以外は勉強という二極化です。そのため、韓国のファンにとって“プロレベルでスポーツをやっていたアイドル”というルートを辿ったKさんの存在感は日本以上に新鮮に映ることが予想されます。
また、今現在スポーツをプロ目指しながら真剣に取り組んでいる中学生や高校生、大学生にとっても、セカンドキャリアや人生の方向転換において大きな可能性を示す夢や希望を与えているでしょう。
「東京2025世界陸上」でKさんが作り上げた功績は、これからも芸能界やスポーツ界に大きな影響を与え続けることでしょう。
<文/エタノール純子>
エタノール純子
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中