
画像:ジョルジオ アルマーニ ジャパン 株式会社 プレスリリースより(PRTIMES)
同じく嵐の相葉雅紀も各番組で親近感を見せるが、二宮の場合は脱力キャラ全開でより視聴者に近い雰囲気を出す。見ていて心地の良いキャラは、コンプライアンス遵守でガチガチの令和のテレビ番組では必要な存在だ。スポンサー受けも良く、二宮が各局でMCとして重宝される理由の一つになっている。
とはいえ、親近感だけで多くの番組で二宮がMCを務めているわけではない。頭の回転が早く、トーク力が高いのも魅力の一つだ。かつて、中居とMCを務めた『だれかtoなかい』(フジテレビ系)では、さまざまな大物ゲストを相手に、トークを回す高等技術を見せた。
トーク力の高さは、『ニノさん』、『ニノなのに』でも活かされている。ゲストで出演する俳優やアイドルは、トークが得意ではない場合が多い。そんな時、二宮は自身が俳優・アイドルとして積んできた経験を基に、トークで補佐的なポジションを担う。
結果、二宮のサポートで各番組はスムーズに見られる構成となる。他のMCではできないテクニックで、さまざまな経験値を持ちトーク力も高い二宮ならではの匠の技といえるだろう。
そして、筆者が二宮の最大の魅力だと思うのがイジられもOKなところだ。昨年11月に放送された特番『川島二宮のタミゴエ』(フジテレビ系)では、街頭インタビューで「覇気とキラキラ感が足りない」「ワイプで気を抜き過ぎ」など、厳しいコメントを連発され、二宮が追い込まれる場面があった。

二宮さんと麒麟の川島さん
画像:株式会社エフエム東京 プレスリリースより(PRTIMES)
最近ではアイドルもイジられをOKにしている場合が多いが、二宮の場合はイジられた上でしっかりツッコミやコメントで笑いを取る才能を持ち合わせている。スーパースターという大前提があるので、イジられた際の笑いも大きくなり武器の一つになっている。
その他にも、芸人への「スカシ芸」や、受け身ながらコメントで笑いを生み出す「引き芸」など、二宮はさまざまなお笑いのテクニックを披露。オールマイティーに対応できるスキルを持ち、バラエティ番組で高い評価を受けることに成功した。
YouTubeの世界でも、主に参加するチャンネル『よにのちゃんねる』が大成功し、若い世代からも支持を獲得。バラエティタレントとして、大成功を収めていると言える。
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そんな二宮でも、『クイズ$ミリオネア』の司会は新境地となる。みのもんたが過去に同番組のスタイルを作り上げているだけに、どんなMCとしての姿を見せるのか楽しみだ。
果たして、二宮は『クイズ$ミリオネア』も成功させ、さらに人気を高めるのか?来年の放送がいまから楽しみだ。
<文/ゆるま小林>
ゆるま 小林
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆