29歳女優が明かす大ヒット朝ドラ共演者との交流「実は猪爪子ども会というものがありまして…」
その役を生きている感覚
『虎に翼』共演者との「猪爪子ども会」
――第50回放送文化基金賞で最優秀賞を受賞した『虎に翼』で共演したキャストのみなさんとは、いまでもつながりがあるそうですね。そういう関係性は、お芝居にもよい影響をもたらすものですか?
森田:(受賞は)本当にすごいですよね。実は「猪爪子ども会」というものがありまして、優三さん役の仲野太賀さん、直道さん役の上川周作さん、伊藤沙莉ちゃんと私の4人で集まる会が定期的にあるんです。『虎に翼』に関しては、撮影前にみんなで折り紙をしたり、役じゃないところで時間を共有することも多かったので、その仲良しさがたぶん画面に映っていたと思います。
家族だから仲よくしようというわけではなく、結果としてなっていたなと思うので、そういうつながりはきっとお芝居をする上において、先ほど言ったお芝居をしないというわたしの目標と近いものだと思うんです。大切だったなと思います。みんなのことが大好きだから集まると思うんですけど、花江ちゃんも家族のことが大好きだったから、そこはウソなくできていたので、とても助けられました。役じゃない時のみんなが好きという空間にとても助けられた作品でした。
――初舞台で新しいことに挑戦し続ける原動力はどこにあるのでしょうか?
森田:経験を重ねていくと、どうしても新しいことに挑戦する機会が減ってしまうじゃないですか。新鮮さがなくなると、自分が少し物足りなく感じてしまうんですよね。きっと、まだ見たことのない景色を見たいという気持ちが強いんだと思います。だからやったことがない、できるかわからない役をやりたいですし、想像ができないような作品、それこそ海外の作品にも興味があります。
違うことを知れば、今までのやり方もグレードアップできるような気もしています。たぶん新しいことをやりたいという想いがあるので、いろいろ挑戦しているように見えるんだと思います(笑)。
――30代を前に俳優として女性として準備していることはありますか?
森田:実は特にないんです(笑)。頭ではもうすぐ30代だと思っているけれど、特別に変わるわけでもなく、延長として日々がある、つながっているイメージがあるので、あえて無理せず、今あることを一生懸命やっていたらいいのかなと思っています。
自分が一番納得できる生活をしたいですし、役をやるにしてもちゃんと自分がやりたくてやっている状態になりたい。自分が好きなものをちゃんとわかっている人になりたいという想いがあるので、自分のことを大切にできる人に今から徐々になっていきたいなと思っています。
<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>
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