29歳女優が明かす大ヒット朝ドラ共演者との交流「実は猪爪子ども会というものがありまして…」
俳優の森田望智さん(29歳)が、原浩による第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作を、水上恒司さん主演で実写映画化した『火喰鳥を、喰う』に出演。事件を追う新聞記者・与沢一香役を熱演しています。
2019年にNetflixの『全裸監督』の演技で高く評価され、その後も社会現象にもなったNHK連続テレビ小説『虎に翼』や鈴木亮平主演の配信ドラマ『シティーハンター』など、話題作へ続々と出演中。作品の反響やお芝居で大切にしていることなど、人気俳優のホンネに迫りました。
――『火喰鳥を、喰う』に出演が決まった時や、最初に脚本を読まれた時、どのような感想を抱かれましたか?
森田望智(以下、森田):最初に脚本をいただいた時、どういう映像になるのかまったく想像がつかなかったんです。登場人物が次々と火喰鳥に魅せられ巻き込まれていく様子に、ただ怖いだけではなくて、言葉には言い表せないような惹きつけられる魅力や念みたいなものも感じました。その魅せられていく感覚が映像になったとき、どうなるのがとても楽しみでした。
――火喰鳥にまつわる事件を追う地元紙「信州タイムス」の記者・与沢一香役は、どのような想いで演じられましたか?
森田:彼女は物語が進行するにつれていろいろなことに遭遇していくけれども、そこであきらめることはなく、どういうことなのか自分で調べて恐怖に打ち勝っていく記者魂みたいなものを感じました。怖いのにそれでも行こうとする気持ちは、そうとうなものですよね。火喰鳥がきっかけで始まるのですが、突き詰めたい想いみたいなものは演じていてすごく感じました。
一香の個性を強くして演じようとは思わなくて、地元の記者なので物腰柔らかく、どこにいても馴染めるような人物像なのかなと考えました。
――ちなみに本作にはホラー要素があると思いますが、ホラーは得意・不得意、どちらでしょうか?
森田:映画館で一人では観られなくて(苦笑)、テレビなら遠くから目を隠しながらなんとか観られるタイプですかね。今回、新聞記者についてたくさん調べました。地元の記者がどういう働き方をしているのかなど、そういうことをよく考えていました。社会に何か問題を伝えたいという記者が東京の新聞だとしたら、地元の記者は近くの人たちとのつながりを大切にしているようなイメージで、思い描いていたバリバリの新聞記者とは違うのだろうなと。温かいというか、楽しみながら役の資料を読んでいました。
――撮影時、お芝居をするうえで大切にしていることは何でしょうか?
森田:一番難しいことなのですが、嘘をつかないようにしています。できる限りお芝居じゃなくすることを目指していて、苦戦をしている最中です。どうしても自分のエゴや「こうしたい」という想いがお芝居に出てしまうけれど、でもそうじゃなくて心からセリフを言っていて、心から仕草をしているということが大事なんです。だから演技じゃなくて、生きている人にしたいなという想いはずっとあります。
――そう思う何かきっかけがあったのですか?
森田:自分で自分のお芝居を見ていて、あるセリフを「こうしゃべろう」と決めて言っている姿が面白くないなと思ったんです。なので、自分の中だけで完結せず、他の人から受け取り、いろいろな方とその場その場で気持ちのやり取りをしてこそ、わたしが持っているものもよくなるような気がしています。自分で「こう」と決めつけていることの小ささを感じることがあるんですよね。なるべくその部分を広げたいので、決めないことを目指しています。それはとても難しいことなのですが。
――こうして映画が完成するとプロモーションに参加することもあると思いますが、一連の流れの中でどの瞬間が一番楽しいですか?
森田:もちろんお芝居をしている時が一番楽しいですが、でも取材じゃないと自分が言葉にする機会がないのも事実なんですよね。お話しすることで自分ってこんなことを考えていたのかという気づきにもなります。完成披露舞台挨拶に出て、自分の言葉で伝える時間があることで、改めて考えた時に消化されるような気持ちにはなります。
「どういう映像になるのか想像がつかなかった」
芝居で大切にしているのは「嘘をつかないこと」
――撮影時、お芝居をするうえで大切にしていることは何でしょうか?
森田:一番難しいことなのですが、嘘をつかないようにしています。できる限りお芝居じゃなくすることを目指していて、苦戦をしている最中です。どうしても自分のエゴや「こうしたい」という想いがお芝居に出てしまうけれど、でもそうじゃなくて心からセリフを言っていて、心から仕草をしているということが大事なんです。だから演技じゃなくて、生きている人にしたいなという想いはずっとあります。
――そう思う何かきっかけがあったのですか?
森田:自分で自分のお芝居を見ていて、あるセリフを「こうしゃべろう」と決めて言っている姿が面白くないなと思ったんです。なので、自分の中だけで完結せず、他の人から受け取り、いろいろな方とその場その場で気持ちのやり取りをしてこそ、わたしが持っているものもよくなるような気がしています。自分で「こう」と決めつけていることの小ささを感じることがあるんですよね。なるべくその部分を広げたいので、決めないことを目指しています。それはとても難しいことなのですが。
――こうして映画が完成するとプロモーションに参加することもあると思いますが、一連の流れの中でどの瞬間が一番楽しいですか?
森田:もちろんお芝居をしている時が一番楽しいですが、でも取材じゃないと自分が言葉にする機会がないのも事実なんですよね。お話しすることで自分ってこんなことを考えていたのかという気づきにもなります。完成披露舞台挨拶に出て、自分の言葉で伝える時間があることで、改めて考えた時に消化されるような気持ちにはなります。
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