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定食屋に酔っ払いが乱入…店主がとっさに放った“あったかいひと言”で、その場にいた全員が救われた

店主が選んだ“おだやかすぎる対処法”

「そしたら店主がカウンター越しに『いらっしゃ~い! でもごめんね~、ちょうどさっき、お米が底をついちゃってさ』と人懐っこい笑顔で酔っ払いに話しかけたんですよね」 炊飯器の中の炊きたてのご飯 奈緒子さんはその時「ご飯が? そんなこと今まで一度もなかったのに……」と不思議に思ったそう。 「酔っ払いが『なんだよそれ? ここ定食屋だろ!』とすごんでも、店主は笑顔のまま『そうなんだよ! 今日はもう“ご飯切れ”、定食屋としては戦えない状態! 武士で言ったら刀忘れたようなもんよ~! 本当にすみませんね』とあくまで明るく返していたら、酔っ払いが何か言いたげでしたが、店主の柔らかいけどブレない物腰に押されたのか、舌打ちしながらフラフラと出ていったんですよ」

「おかわり!」お店の中に再び穏やかな空気が

 その時に奈緒子さんは「そうか、店主は私たち客のために、なるべく揉めないで酔っ払いに帰ってもらおうと、ご飯がないと嘘をついたんだ。確かに酔っている人間はお断りと突っぱねたら角が立つし、あくまでご飯切れでこっちが悪いんですというスタンスなら、酔っ払いもプライドを傷つけられず素直に帰りやすいもんな」と気がつきました。 「再びお店の中に穏やかな空気が流れ出すと、サラリーマン客が『大将ありがとうね、あの酔っ払い怖かったでしょ?』と店主に声をかけると『怖かったよ! でもほら、うちは“美味しいもんと、気持ちのいい夜”を出す店だからさ』と照れくさそうに答えていて……何それ、めっちゃかっこよくない? と痺れてしまいましたね」  そして、そのサラリーマン客が「大将、ご飯軽めでおかわりしたいんだけど」とお茶碗を差し出すと店主が「炊飯器もホッとしたみたいで、ちょうど今炊けたところだよ! どうぞどうぞ」とおどけて答えると、店内のあちらこちらから笑い声が上がったそう。
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帰り際の、温かい言葉にもジーン
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