そもそも論になるが、ナチュラルメイクやパンプス・ワンピースのファッションが男性ウケが良いのかもわからない。むしろ「ダサい」と思われる可能性もある。清楚系は“古き良き”とイメージされがちだが、
メイクやアイテム選びを誤ると急に“おばさんっぽく”なる。比較的落ち着いた年齢の女性が清楚系を目指すと、より年増感がマシマシになりかねない。

この資料同様、「おしとやかに思われる外見を作れ!」というアドバイスは、かなり昔から繰り返されてきたが、
結局のところ清楚系もファッション系統の1つにすぎず、誰もが似合うわけではない。あまり周囲のアドバイスを鵜呑みにしないほうが賢明だろう。
もちろん、ある程度の清潔感はマストであり、この資料から取り入れたほうが良いアドバイスもないわけではない。ただ、自分が好きな外見でいる方が落ち着いて楽しく話すことができ、笑顔も自然と増えていくのではないか。その結果、相手に好印象を与えることにつながるかもしれない。
「多様性の時代だから」というよりも、男性ウケを気にしない“自分らしい外見”でいることが、むしろ結婚への近道になるのではないか。
この調子なら男性編も、さぞかし女性ウケに特化した提言があるのかと思いきや、女性編を見た後だとかなり拍子抜けする内容だ。
ヘアスタイルには「寝起きのままのボサボサヘアになっていませんか?」、ファッションには「自分に似合う服で、体型に合ったサイズを選ぶことが大切です」、さらには「
体臭や口臭、爪の長さも大切なポイントです」など、中高生が親に言われそうな一般的な指摘が並ぶ。

女性編では具体的な指示が多く、「自分の顔の中でどのパーツを目立たせて魅力的に見せたいかを考えながら、メイクを研究してみましょう」と面倒なミッションも課していただけに、かなり甘口のアドバイスに映る。