2025年現実の歌舞伎がどうなっているかと申しますと、12月の歌舞伎座では、初音ミクが歌舞伎をやり、寺島しのぶさんが重要な役で出演しています。
さらにエヴァンゲリオンが歌舞伎になる予定があり、故・十八世中村勘三郎丈の秘蔵っ子だった、一般家庭出身中村鶴松さんが歌舞伎座での襲名披露を行うことになっています。
『もののけ姫』の歌舞伎化も発表されましたし、もともと「傾奇者」の自認がある皆さんゆえ、だいぶわんぱくな状態です。喜久雄が聞いたらひっくり返っとるんちゃうか。

2021年、国立劇場二階席にて。簡易筋書きと共に
さて、歌舞伎を見たいという人に何がおすすめなのか。これはかなり悩みました。歌舞伎とひとくちに言っても『暫』から『幸助餅』、『刀剣乱舞』『NARUTO』まで含まれるんですよね。ファイナルファンタジーも含まれます。どういうことなのか。
入り口としては映画館で観られる、シネマ歌舞伎がおすすめかなと思います。2026年1月に上映が控える『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』は松本幸四郎さんが主演で劇団☆新感線コンビが脚本と演出。
入り口としてはおすすめです。先日、残念ながら亡くなられた片岡亀蔵さんが素晴らしい芝居をされています。私、大好きな俳優さんでした……。
あとは、地方巡業の歌舞伎公演。面白さと伝統的な演目を両立てている印象です。うーん、国立劇場がやっていないのは、大変に惜しい。一公演安い席なら1800円で見られたのに。
歌舞伎座を味わうならば、幕見席がやっぱり手軽かなと思います。「一幕見席」が正式名称。4階席で演目をひとつ、見ることができます。歌舞伎の全体像やお客さんの反応込みで楽しめます。
少々値上げをしましたが、事前に指定席チケットが取れるようになり、晴海通りの風にさらされながらひたすら待たなくて済むようになりました。今までは当日に売り場で待つしかなかったのです(自由席は今も10:00~、一気に全部のチケット販売開始)。
さて、ここまでは皆様だいたい同じことを仰るでしょう。実は歌舞伎の入り口として、私はサンリオピューロランドをもおすすめしています。
まって、ブラウザバックしないで! 私は本気です!

ピューロランド内の劇場。しっかり定式幕
実はサンリオピューロランドには「KAWAII KABUKI ~ハローキティ一座の桃太郎~」という演目があり、中村獅童さんが声の出演をしています。
私の推し・坂東巳之助さんも映像出演。サンリオキャラクターが歌舞伎をやるミュージカルであり、かなりしっかりと歌舞伎の基礎が織り込まれていておすすめです!