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連ドラ・朝ドラ・大河…って出過ぎ!? 54歳イケオジ俳優が、この数年で引っ張りだこになった理由

「声優が俳優になった」のではない

 津田のこの明晰なセリフ術は声優業で培われた。『呪術廻戦』の七海建人、『ゴールデンカムイ』の尾形百之助、『チェンソーマン』の岸辺などの声を演じる声優として活躍している。  ただ、津田健次郎は「声優」である、というのは正確ではない。声優であり俳優である。もともとは俳優をやっており、たまたま声優の仕事をはじめたらその声が高く評価されて声の仕事が増えた。つまり、現在の津田健次郎は本来の姿なのである。
津田健次郎 写真集「ささやき」

『津田健次郎 写真集 ささやき』には、こんな悩ましいカットも(講談社、同書リリースより)

 似た例に戸田恵子がいる。彼女も歌手や舞台俳優をやっていたら、たまたま声優の仕事が増えて人気キャラをやるようになったという声優もやる俳優である。ちなみに、『ラムネモンキー』第1話で主人公たちのマドンナ的存在の愛称がマチルダ(木竜麻生)だが、戸田恵子はガンダムで主人公の憧れのマチルダさんを演じていた。  もっとも、声優という職業が誕生した初期の時代、たいてい舞台俳優が副業的にやっていたのだ。ガンダムなどの功績によりアニメが市民権を得るようになると「声優」という職業が独立したようになって、「俳優」ではなく「声優」を目指す人も現れるようになっていまに至っている。

若い頃に俳優としてネックになった「小柄さ」

 津田は学生時代、映画監督を目指して演劇を始め、俳優になった。ところが俳優の仕事は順風満帆ではなかった。 「今も昔も特にコンプレックスには感じていないのですが、身長が高くないということで、俳優として駆け出しの頃は苦労することがありました。オーディションに参加しても、身長でふるいに掛けられることがよくあって」(Woman type 2024年11月より)  と語っているように、ちょっと小柄であの強面な声というキャラの濃さに当てはまる役が少なかったのだろう。  そのギャップが逆に生きたのが、『極主夫道』(日本テレビ系)だった。元極道でいまは主夫というギャップのある主人公のコメディだ。  原作は人気漫画で、アニメ化した際(21年)、主人公・龍(たつ)の声を演じた津田が実写ミニドラマでも龍を演じたことで話題になった(実写版は玉木宏が演じている。またアニメ化以前、漫画の実写PVでは津田が龍を演じている)。
極主夫道

『極主夫道』原作漫画の表紙。おおのこうすけ著、新潮社

 原作漫画やアニメの龍は長身、細マッチョで顔に圧のある人物。津田の外観的にはむしろ、エプロン姿でお弁当作りに勤しんでいる姿のほうがハマって見える。だが、顔をクローズアップしたときや、声を出したときの迫力は相当のもので、このギャップがあるからこそよけいに空恐ろしいものを感じるという意味で、このキャスティングは大成功だった。
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50代にして、時代性にピッタリ合った
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